善勝寺だより 第121号令和4年12月22日発行 |
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「祇園精舎(ぎおんしょうじや)の鐘(かね)の声(こえ)
諸行無常(しょぎょうむぎょう)の響(ひびき)あり」
今年もあとわずかとなりました。檀信徒の皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。
上の句は、皆様ご存じの「平家物語」の冒頭にある有名な一節であります。
「祇園精舎」は古代インドの国の一つコーサラ国にあり、出家した僧侶が雨期の間とどまり修行するための施設です。お釈迦様に深く帰依した須達長者(すだつた)という大富豪が寄進されました。
お釈迦様がたびたび説法された場所の一つです。
祇園精舎の北西の角で日没が見えるところに無常堂と呼ばれた建物があり、そこは病気によってもう手の施しようがなく、死期の迫った修行僧が人生の最後を穏やかに迎えるための場所だったとされます。
つまり死を目前にした修行僧がこの世への執着や未練を残さずに安らかにあの世へと旅立つための、言わば現代のホスピスのような看取りの施設であったと考えられています。
その無常堂には、水晶で作られた鐘があったと伝えられ、鳴り響いては消えてゆく鐘の声は、この世の全ての物事が無(む)常(じよう)であることを聞く者に悟らせたそうです。
現代社会を生きる私たちは、朝から晩まで種々雑多な音がまるで洪水のように溢(あふ)れかえっている中で生きており、日常生活の中で静寂の一時を見つけるほうが難しいくらいですが、時には静けさの中でお寺の鐘の声をしっかりと聞いてみるのも大切なことかもしれませんね。
(転法社「梵鐘を聞く」参照)
善勝寺では、毎年『除夜の鐘』(百八声)を撞いています。
11時半に撞き始め、0時半頃までです。隣の観音堂ではストーブを焚き、お酒ビールの外、温かいコーンポタージュと甘酒を用意し、青年部の方が振る舞っています。ぜひお越しいただきますようご案内申し上げます。
令和5年が、皆様にとって良いお年でありますよう、心から念じております。 |
弘道 |
(この梵鐘の話は次ページに続きます)
令和 5年正当年回表 |
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壱 周 忌 参 回 忌 七 回 忌 壱拾参回忌 壱拾七回忌 弐拾参回忌 弐拾七回忌 参拾参回忌 参拾七回忌 五拾遠年忌 |
令和 4年 令和 3年 平成29年 平成23年 平成19年 平成13年 平成 9年 平成 3年 昭和62年 昭和49年 |
来年、年回が当たっておられますお宅には、すでに法事の知らせを郵送致しておりますが、法事の予約は3ヶ月前の1日から受け付けております。
ご希望の日時が決まりましたら、お電話にてお問い合わせ下さい。
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