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善勝寺は山号を東光山と称し、天正年間(1573〜1592)豊臣秀吉の時代に創建された禅寺で、開山は清庵祖銀禅師(〜1595)です。
臨済宗妙心寺派に属し、本山は京都花園妙心寺です。お釈迦様の正法を相承(うけつ)がれた初祖達磨大師、宗祖臨済禅師、さらに妙心開山無相大師に及ぶ一流の禅を宗旨および教義とします。
当寺は地域住民80戸の菩堤寺として、創建以来四百数十年、法灯絶えることなく大切に護ってこられました。平成4年4月に本堂が再建され、墓地用地・客殿・駐車場などの境内整備も進み、東京や近郊都市からの入壇者も増えてまいりました。
単に墓地を取得するということでなく、伝統と格式ある臨済宗ですので檀徒としての誇りをもって入壇いただいております。
寺としては、儀式法要のみに偏ることなく、壇信徒に対して判り易く法を説き、仏の教えを日常の生活に生かして頂くよう、また、全ての人々の安らぎ(涅槃)と、平和社会(仏国土)の実現を願って、広く布教しています。
次に、善勝寺は、寺院会計を全て公表し、寺から檀信徒に対して寄付の要求は、将来に渡ってこれをしないことを法人として決議した寺です。
菩提寺として檀家のご先祖様を「末代まで供養する(永代供養)」というお寺の良さと、霊園墓地の広々とした明るいイメージを併せ持った寺。そして敬遠されるお布施などの不明瞭さと寄付の要求、盆暮れの付け届けなどといった慣習を排除し、精神的にも経済的にも負担を感じないで、どなたでも気楽に檀家として付き合いができる寺。
そんな寺を実現したのが「善勝寺」です。
ご本尊
善勝寺のご本尊様は釈迦如来です。
江戸時代編集された『新編武蔵風土記』には、「善勝寺本尊は釈迦立像にて長三尺許、弘法の作と伝」とありますが、当時の仏像は東京の根津美術館に保管されていますので、現在お祀りされているご本尊様とは異なります。
観音堂
境内にある観音堂には、江戸初期村内の畑から掘り出されたという古い観音様がお祀りしてあります。この観音像は、そのおなかの部分が開くようになっており、中には更に一体の仏像(行基菩薩の作と伝えられている)が納められております。
おなかに小さい仏像を宿しているということで、古くから安産の観音様として信仰されています。現在も町内のみならず遠方より妊婦やその家族のかたのお参り、また、無事出産された方のお礼参りがあります。かつては秘仏とされ数10年に一度の開扉あるのみでしたが、今は、毎月1日・15日開扉しています。
祠堂位牌
全檀徒戸別の過去帳をそれぞれの位牌に収め、位牌堂にお祀りし日々永代にわたりご供養致します。明治以降お亡くなりになられた方々の戒名が記入されており、それぞれの祥月命日には朝のお勤めの時、戒名を唱えて回向しております。