善勝寺だより 第84号
平成25年9月10日発行
発行責任者 明見弘道
平成25年9月10日発行
発行責任者 明見弘道
遠山無限碧層層碧層層(えんざんかぎりなきへきそうそう)
空は青く澄んでいます。富士山をはじめ、遠くの山々がよく見えるようになりました。
また、空気はさらっとしていて、すっかり秋の空気に変わりました。
檀信徒の皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。
さて、先月の施餓鬼法要には猛暑の中、多数ご参拝頂き誠にありがとうございました。
今年は、一座から四座まで、お住まいの地域による区分けはしないで、各々ご都合の良いときにお参り頂いたのですが、午後一時半からの三座が一番多く、続いて一座、二座、少なかったのが第四座でした。来年の参考になさって下さい。
当日のご参拝者全体では、千人を超える人であったかと思われますが、熱中症などで倒れる方もなく、また、駐車場も混乱なく無事終えることができました。
これも、準備から片付けまで、お骨折り頂きました役員さん、また当日スタッフとして、受付、花売り、接待係など積極的にご協力頂きました役員の奥様かたがたのおかげであります。この場を借りて、厚く御礼申し上げる次第であります。
今年から、墓参用生花販売を書院玄関にしました、山門そばでは直射日光が当たり、花が弱ることによるものですが、来年からも書院玄関にする予定です。今年は七百束ほど販売しました。売上金はいったん雑収入として会計に入金しましたが、社会福祉に貢献するための寄付金に充てさせて頂きます。来年も是非当山にてお買い求め下さい。
夏の疲れが出る頃です。ご自愛頂き、またお彼岸にもお参り下さいますようお願い申します。
また、空気はさらっとしていて、すっかり秋の空気に変わりました。
檀信徒の皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか。
さて、先月の施餓鬼法要には猛暑の中、多数ご参拝頂き誠にありがとうございました。
今年は、一座から四座まで、お住まいの地域による区分けはしないで、各々ご都合の良いときにお参り頂いたのですが、午後一時半からの三座が一番多く、続いて一座、二座、少なかったのが第四座でした。来年の参考になさって下さい。
当日のご参拝者全体では、千人を超える人であったかと思われますが、熱中症などで倒れる方もなく、また、駐車場も混乱なく無事終えることができました。
これも、準備から片付けまで、お骨折り頂きました役員さん、また当日スタッフとして、受付、花売り、接待係など積極的にご協力頂きました役員の奥様かたがたのおかげであります。この場を借りて、厚く御礼申し上げる次第であります。
今年から、墓参用生花販売を書院玄関にしました、山門そばでは直射日光が当たり、花が弱ることによるものですが、来年からも書院玄関にする予定です。今年は七百束ほど販売しました。売上金はいったん雑収入として会計に入金しましたが、社会福祉に貢献するための寄付金に充てさせて頂きます。来年も是非当山にてお買い求め下さい。
夏の疲れが出る頃です。ご自愛頂き、またお彼岸にもお参り下さいますようお願い申します。
明見弘道 合掌
ご案内
秋季彼岸会と落語会
例年のごとく、お彼岸の中日(秋分の日)に彼岸法要を厳修致します。
尚、今年は別紙ご案内の如く、十一月十八日にクレア鴻巣に於いて、仏教会主催の『わかる仏教講演会』がありますので、法要後の法話には講師を招かないで、住職がお話し致します。
檀信徒の皆様におかれましては、多数ご参拝下さいますよう謹んでご案内申し上げます。
尚、今年は別紙ご案内の如く、十一月十八日にクレア鴻巣に於いて、仏教会主催の『わかる仏教講演会』がありますので、法要後の法話には講師を招かないで、住職がお話し致します。
檀信徒の皆様におかれましては、多数ご参拝下さいますよう謹んでご案内申し上げます。
記
9月23日(月曜日)
午後2時より彼岸法要
法要終了後住職による法話。
*ご供養料、塔婆料(一基三千円)は玄関受付にて役員にお渡し願います。
また、彼岸の塔婆を建てられる方は、前もって電話やFAXまたはメールでお申し込み下さい。
法要終了後住職による法話。
*ご供養料、塔婆料(一基三千円)は玄関受付にて役員にお渡し願います。
また、彼岸の塔婆を建てられる方は、前もって電話やFAXまたはメールでお申し込み下さい。
なお、そのさい施主名のほか、戒名、お参り予定日もご記入願います。
東光山ミニ法話
『法句経(ダンマパダ)』その11
眠りえぬものに
夜はながく
つかれたるものに
五里の路はながし
正法(まこと)を知るなきおろかものに
生死(ひと)の輪廻(よ)はながからむ
(六十)友松圓諦師訳
夜はながく
つかれたるものに
五里の路はながし
正法(まこと)を知るなきおろかものに
生死(ひと)の輪廻(よ)はながからむ
(六十)友松圓諦師訳
中村元氏のパーリ語からの現代語訳は、「眠れない人には夜は長く、疲れた人には一里の道は遠い。正しい真理を知らない愚かな者どもには、生死の道のりは長い。」となっています。
秋の夜は長いと言いますが、眠れない人にとっての夜は実際の時間ではなく感覚的に長く感じられるものです。どうも眠りつけない、何度も寝返りを打つ、どうしてもなかなか眠りつけない、どうしてこう眠れないだろうとあせる。早く寝なくてはと思うとますます目が覚めてゆく。こんな経験は誰しもあろうかと思います。私はこの頃、カフェインに敏感になり、午後からのお茶は飲まないようにしているのですが、通夜の席などでつい飲んでしまうと、いったん寝てもすぐ目が覚め、その後眠れないことがあります。お茶ぐらいでそうなるのはまだしも、病気や心配事などで眠れないことが何日も続くとしたら大変つらいことです。また、悔しくて、あるいは、腹が立って眠れないことは、多くの方が経験されていることでしょうが、眠れない夜は長く感じるものです。
逆に、「春眠は暁を覚えず」と言うように、よく眠れたときは「もう朝なのか」と思うことがあります。こういったときの目覚めはとても気持ちよく感じられます。
次に、「疲れたるものに五里の路はながし」ですが、中村元氏の訳は一里となっています。原文はヨージャナといってインドでの距離を表す単位です。
ここでは特に距離が問題ではないのですが、いろいろな説があるうちで、徒歩一時間程度の距離であろうとの説をとれば五㎞位いとなります。
同じ五㎞の道を歩くにしても、元気なときと疲れたときとでは雲泥の違いがあります。最近長く歩くことはほとんどありませんが、高校時代の山登り、ネパールでのトレッキングなどを思い出します。高校では自然科学クラブに入っていましたので、夏休みには御嶽山、木曽駒ヶ岳など登りましたが、帰り道が大変だったことを覚えています。
女性は、もう歩けないから荷物もってと言いだしたことがあります。あと一㎞でバス停と言うのになかなかたどり着けなく長く感じました。
こうした誰でも経験したことがある、身近なたとえを持ち出されてお釈迦様が言わんとする結論は、次の一説であります。
「正法を知らない愚か者にとっては、妄想と執着のつきぬ迷いの世界は、果てしなく長いことであろう」(無文老師訳)
生死の輪廻、生死の道のりとは、人生の苦しみのことを表しています。
鎌倉建長寺の冊子に、
苦しみはなくならないよ
苦しみでなくなるのだよ
とありました。『苦』とは思い通りにならないことです。老、病、死、愛する人と別れること、憎しみのある人と暮らさなくてはならないこと、欲しいものが得られないこと。生きている限り避けられない『苦』ですが、四諦八正道(前回説明済)の真理(正法)を見ることにより、苦が苦しみでなくなるのだよ、と教えられています。
秋の夜は長いと言いますが、眠れない人にとっての夜は実際の時間ではなく感覚的に長く感じられるものです。どうも眠りつけない、何度も寝返りを打つ、どうしてもなかなか眠りつけない、どうしてこう眠れないだろうとあせる。早く寝なくてはと思うとますます目が覚めてゆく。こんな経験は誰しもあろうかと思います。私はこの頃、カフェインに敏感になり、午後からのお茶は飲まないようにしているのですが、通夜の席などでつい飲んでしまうと、いったん寝てもすぐ目が覚め、その後眠れないことがあります。お茶ぐらいでそうなるのはまだしも、病気や心配事などで眠れないことが何日も続くとしたら大変つらいことです。また、悔しくて、あるいは、腹が立って眠れないことは、多くの方が経験されていることでしょうが、眠れない夜は長く感じるものです。
逆に、「春眠は暁を覚えず」と言うように、よく眠れたときは「もう朝なのか」と思うことがあります。こういったときの目覚めはとても気持ちよく感じられます。
次に、「疲れたるものに五里の路はながし」ですが、中村元氏の訳は一里となっています。原文はヨージャナといってインドでの距離を表す単位です。
ここでは特に距離が問題ではないのですが、いろいろな説があるうちで、徒歩一時間程度の距離であろうとの説をとれば五㎞位いとなります。
同じ五㎞の道を歩くにしても、元気なときと疲れたときとでは雲泥の違いがあります。最近長く歩くことはほとんどありませんが、高校時代の山登り、ネパールでのトレッキングなどを思い出します。高校では自然科学クラブに入っていましたので、夏休みには御嶽山、木曽駒ヶ岳など登りましたが、帰り道が大変だったことを覚えています。
女性は、もう歩けないから荷物もってと言いだしたことがあります。あと一㎞でバス停と言うのになかなかたどり着けなく長く感じました。
こうした誰でも経験したことがある、身近なたとえを持ち出されてお釈迦様が言わんとする結論は、次の一説であります。
「正法を知らない愚か者にとっては、妄想と執着のつきぬ迷いの世界は、果てしなく長いことであろう」(無文老師訳)
生死の輪廻、生死の道のりとは、人生の苦しみのことを表しています。
鎌倉建長寺の冊子に、
苦しみはなくならないよ
苦しみでなくなるのだよ
とありました。『苦』とは思い通りにならないことです。老、病、死、愛する人と別れること、憎しみのある人と暮らさなくてはならないこと、欲しいものが得られないこと。生きている限り避けられない『苦』ですが、四諦八正道(前回説明済)の真理(正法)を見ることにより、苦が苦しみでなくなるのだよ、と教えられています。
〈つづく〉
生前戒名授与のすすめ
戒名というと、葬儀のとき故人に対して授与して戴くものと思われがちですが、本来はそうではありません。
仏教徒として仏様の加護のもとで、尊い人生を全うしたいと思う方が、仏教徒の証としての戒名を菩提寺から戴く、これが本来の姿であります。
キリスト教では、クリスチャンネームを持っている方がクリスチャンとして認められるのが一般です。
善勝寺では平成七年四月に開山四百年遠忌の行事の一環として授戒会を行い当時の役員さんを始め多くの檀徒の方に生前戒名を授与致しました。
また、永代供養合同墓に生前に申し込まれる方には、納骨規定によりあらかじめ戒名を授与することになっております。
そのほか、子供に負担を掛けたくないので、自分の好きな字を入れて欲しいから、など様々な理由で生前に戒名を授与して欲しいとの希望も多く、これまで授与させて頂いた方々の合計は、五百名近くになろうかと思います。
「私にはもったいない良い名をつけて頂きこの名に恥じない生き方をします」、「生まれ変わった気持ちがしました」などと言って頂いた方が多く、宗教的に意義深いことと実感しています。
仏教徒として仏様の加護のもとで、尊い人生を全うしたいと思う方が、仏教徒の証としての戒名を菩提寺から戴く、これが本来の姿であります。
キリスト教では、クリスチャンネームを持っている方がクリスチャンとして認められるのが一般です。
善勝寺では平成七年四月に開山四百年遠忌の行事の一環として授戒会を行い当時の役員さんを始め多くの檀徒の方に生前戒名を授与致しました。
また、永代供養合同墓に生前に申し込まれる方には、納骨規定によりあらかじめ戒名を授与することになっております。
そのほか、子供に負担を掛けたくないので、自分の好きな字を入れて欲しいから、など様々な理由で生前に戒名を授与して欲しいとの希望も多く、これまで授与させて頂いた方々の合計は、五百名近くになろうかと思います。
「私にはもったいない良い名をつけて頂きこの名に恥じない生き方をします」、「生まれ変わった気持ちがしました」などと言って頂いた方が多く、宗教的に意義深いことと実感しています。
葬儀布施事前納付できます
また最近多くなったのが、葬儀のお布施を納めておきたいという方です。
これまた様々な理由があるのですが、「子供に負担を掛けたくないので」、「身寄りのものがいないので」などという理由が多いようです。
お寺としては「○○儀葬儀布施事前納付(通夜・葬儀・初七日まで)」などと明記した領収書を発行し、檀信徒名簿に記録しておきます。
以前は葬儀のお布施はそのときに、と言って事前に受け取らなかったのですが、希望が多くなりましたので、受け取ることにしました。
これまた様々な理由があるのですが、「子供に負担を掛けたくないので」、「身寄りのものがいないので」などという理由が多いようです。
お寺としては「○○儀葬儀布施事前納付(通夜・葬儀・初七日まで)」などと明記した領収書を発行し、檀信徒名簿に記録しておきます。
以前は葬儀のお布施はそのときに、と言って事前に受け取らなかったのですが、希望が多くなりましたので、受け取ることにしました。
ご案内
わかる仏教講演会
隔年で開催しています、鴻巣市仏教会主催の講演会です。
今年は特に埼玉県仏教徒大会も兼ねて行うことになっていますので、盛大な催しとなることでしょう。
また講師は、日本の尼僧界を代表される青山俊董老師です。とても八十才とは思えない、若々しく多方面において活躍されておられます。
檀信徒以外の方も入場できます。友人知人ご近所お誘い合わせの上、多数ご来場下さいますよう、謹んでご案内申し上げます。
今年は特に埼玉県仏教徒大会も兼ねて行うことになっていますので、盛大な催しとなることでしょう。
また講師は、日本の尼僧界を代表される青山俊董老師です。とても八十才とは思えない、若々しく多方面において活躍されておられます。
檀信徒以外の方も入場できます。友人知人ご近所お誘い合わせの上、多数ご来場下さいますよう、謹んでご案内申し上げます。
記
日時 11月18日(月曜日)
午後1時より(12時開場)
場所 クレアこうのす(大ホール)
講師 曹洞宗愛知専門尼僧堂堂長 青山俊董(あおやましゆんとう)師
演題 『今ここをどう生きる』
主催 鴻巣市仏教会
協力 鴻巣地区仏教研究会
*入場無料ですが入場整理券が必要です、整理券は善勝寺に有ります
講師 曹洞宗愛知専門尼僧堂堂長 青山俊董(あおやましゆんとう)師
演題 『今ここをどう生きる』
主催 鴻巣市仏教会
協力 鴻巣地区仏教研究会
*入場無料ですが入場整理券が必要です、整理券は善勝寺に有ります
事務局からのお願いとお知らせ
- 水桶は元にあったところに戻して下さい。特に新しい水場には、大きい水桶は収まりません。かたちを統一してありますので元にあった場所に返して下さいますようお願いします。
- 線香の火は専用ライターで着けて下さい。施餓鬼会の折、粗品としてお渡ししました専用ライターを墓参のたびにご持参頂きますようお願いします。ガスは充てんできますので、使い捨てにしないで下さい。
- 彼岸には、墓参用生花の販売は致しておりません。当寺での販売は八月十三日のみです、ご了承願います。
- 施餓鬼会塔婆料納入の件ですが、受付の混乱を少しでも解消するため、十三日当日ご来山頂ける方は、自由参拝の方も含め全員の方、受付に現金で納めて頂きますようお願いします。当日お参りできない方のみ、郵便振替にてあらかじめ納入下さいますようお願い致します。
編集後記
- 「善勝寺だより」八十四号をお届け致します。
- 三ページ目に書きました、生前戒名授与と葬儀お布施事前納付の件ですが、ご相談に応じます。前もってご連絡の上お越し下さい。電話でのお問い合わせもできます。
- 彼岸花(曼珠沙華)は、もう一部咲いています。一斉に咲くときれいなのですが、天候のためか今年は、まばらに咲き出しました。見沼代用水の土手の草刈りがまだこれからですので、残念ながら、彼岸花も一緒に刈られてしまうことでしょう。彼岸花は彼岸に咲いて貰いたいものです。
- 次号は、年末号として年内に発送する予定です。それには平成二十六年度護持費のお願いと郵便振替を同封致します。お早めに納入いただきますようお願いします。
- また、来年年忌法要が当たっておられる家には、今年十一月末に年忌法要のお知らせを郵送致します。
(弘道)