善勝寺だより 第96号
平成28年9月9日発行
発行責任者 明見弘道
平成28年9月9日発行
発行責任者 明見弘道
菊を東籬(とうり)の下(もと)に採って
悠然(ゆうぜん)として南山を見る
9月9日は重陽(ちようよう)の節句と言います。中国では奇数は陽、偶数は陰、奇数の内でも9が一番大きく、また発音も「久」と同じでめでたい数字です。その9が重なるので重陽です。別に「菊の節句」ともいわれています。
上の句は、夕飯の一品にするのでしょう、垣根の菊を摘んでふと顔を上げると、山は夕日に輝き、巣に帰る鳥が数羽飛んでいる。といった光景。俗を離れた境地を表しています。
「吾が心秋月に似たり」という句もあります。
私たちは何時も秋の月のように清らかな心を保つことはできませんが、私は努めて月を見るようにしています。「今日の月はきれいだな」と思ったその時は私の心も洗われたように感じられます。自然の中に心を置くことは大切ですね。
上の句は、夕飯の一品にするのでしょう、垣根の菊を摘んでふと顔を上げると、山は夕日に輝き、巣に帰る鳥が数羽飛んでいる。といった光景。俗を離れた境地を表しています。
「吾が心秋月に似たり」という句もあります。
私たちは何時も秋の月のように清らかな心を保つことはできませんが、私は努めて月を見るようにしています。「今日の月はきれいだな」と思ったその時は私の心も洗われたように感じられます。自然の中に心を置くことは大切ですね。
さて、先月の施餓鬼法要には、多数ご参拝頂き誠にありがとうございました。
今年は土曜日だったためか参拝者が多く、四座とも本堂が満衆でした。なお、不行き届きのことも多々あったことと存じます。この紙面を借りてお詫び申し上げます。
今年も施餓鬼法要が多数の参拝者を迎え無事終えることができました。これも、準備から後片付けまで、お骨折り頂きました役員さん、また当日スタッフとして、受付、花売り、接待係など積極的にご協力頂きました役員の奥様かたがた、そして今年も役員さん以外の方にもお手伝いをお願いしたところ、快く引き受けて頂き、大変助かりました。
ご協力頂きました方々には、厚く御礼申し上げる次第であります。
檀信徒の皆様に於かれましては、ご自愛頂き、夏のお疲れを早く解消していただきますよう念じ申し上げます。
今年は土曜日だったためか参拝者が多く、四座とも本堂が満衆でした。なお、不行き届きのことも多々あったことと存じます。この紙面を借りてお詫び申し上げます。
今年も施餓鬼法要が多数の参拝者を迎え無事終えることができました。これも、準備から後片付けまで、お骨折り頂きました役員さん、また当日スタッフとして、受付、花売り、接待係など積極的にご協力頂きました役員の奥様かたがた、そして今年も役員さん以外の方にもお手伝いをお願いしたところ、快く引き受けて頂き、大変助かりました。
ご協力頂きました方々には、厚く御礼申し上げる次第であります。
檀信徒の皆様に於かれましては、ご自愛頂き、夏のお疲れを早く解消していただきますよう念じ申し上げます。
明見弘道
ご案内
秋季彼岸会
下記の如く、彼岸法要を厳修致します。
檀信徒の皆様におかれましては、多数ご参拝下さいますよう謹んでご案内申し上げます。
記
9月22日(木曜日)
午後2時より彼岸法要
法要終了後住職の法話。
(2時50分終了予定)
*ご供養料、塔婆料(1基3,000円)は、本堂前机お盆にお供え下さい。
(彼岸法要には受付を設けません)
彼岸の塔婆を建てられる方は、前もって電話やFAXまたはメールでお申し込み下さい。
なお、そのさい施主名のほか、戒名、お参り予定日もご記入願います。
法要終了後住職の法話。
(2時50分終了予定)
*ご供養料、塔婆料(1基3,000円)は、本堂前机お盆にお供え下さい。
(彼岸法要には受付を設けません)
彼岸の塔婆を建てられる方は、前もって電話やFAXまたはメールでお申し込み下さい。
なお、そのさい施主名のほか、戒名、お参り予定日もご記入願います。
東光山ミニ法話
『魂のふるさと』山田無文老師著より
「病は自然に治癒す、医は之を助くるものなり」とは、ギリシャの医学の祖といわれるヒポクラテスが言ったとされる有名な言葉です。いかなる名医も生命力の絶えた者を助けることはできません。
私たち皆が持っている根づよい生命力があってこそ大病の者も快復することができ、医者や薬は、その生命力を最も発揮しやすいように助勢したにすぎません。
これと同じように、いかなる大宗教家といえども仏性のない者を仏にすることはできません。お釈迦さまは「奇なるかな奇なるかな、一切の衆生、ことごとく皆如来の智恵徳相を具有す」と言われました。不思議なことにすべての人に仏と同じ心が具わっている、ただ妄想執着があるから自分で解らないだけだ。どんな罪悪な者やいかに知識が劣っている者であっても、善(よ)き指導者に恵まれれば大安心(あんじん)を得て仏になることができるのも、それぞれその者に仏性が具(そな)わっているからであります。善知識の指導は、その仏性の自覚を促進するに役立つにすぎません。
そこで、白隠禅師座禅和讃冒頭の、「衆生本来仏なり」というこの短い一句こそ、仏法の根本原理でありましてこの一句が本当にわかれば、仏法はすべてわかったといっても過言ではないでしょう。
お釈迦様をはじめ、歴代の祖師方がたったこれだけの真理を、より多くの皆に知らせようと、お骨折りくださったのであります。
臨済禅師は、「赤肉団上(しやくにくだんじよう)に一無位の真人(しんにん)あり、常に汝等諸人の面門より出入す。未だ証拠せざる者は看(み)よ看よ」と、示されております。
この無位の真人こそ、人々の本性でありまして、この本性がわかることを、見性成仏(けんしようじようぶつ)と言います。この本性は、座禅してにわかにできたでもなければ、念仏申して、阿弥陀さまからおさずけいただいたわけでもありません、誰でも生まれながらにして本来持っているものでありますから、白隠禅師も「衆生本来仏なり」申されたのであります。
これと同じように、いかなる大宗教家といえども仏性のない者を仏にすることはできません。お釈迦さまは「奇なるかな奇なるかな、一切の衆生、ことごとく皆如来の智恵徳相を具有す」と言われました。不思議なことにすべての人に仏と同じ心が具わっている、ただ妄想執着があるから自分で解らないだけだ。どんな罪悪な者やいかに知識が劣っている者であっても、善(よ)き指導者に恵まれれば大安心(あんじん)を得て仏になることができるのも、それぞれその者に仏性が具(そな)わっているからであります。善知識の指導は、その仏性の自覚を促進するに役立つにすぎません。
そこで、白隠禅師座禅和讃冒頭の、「衆生本来仏なり」というこの短い一句こそ、仏法の根本原理でありましてこの一句が本当にわかれば、仏法はすべてわかったといっても過言ではないでしょう。
お釈迦様をはじめ、歴代の祖師方がたったこれだけの真理を、より多くの皆に知らせようと、お骨折りくださったのであります。
臨済禅師は、「赤肉団上(しやくにくだんじよう)に一無位の真人(しんにん)あり、常に汝等諸人の面門より出入す。未だ証拠せざる者は看(み)よ看よ」と、示されております。
この無位の真人こそ、人々の本性でありまして、この本性がわかることを、見性成仏(けんしようじようぶつ)と言います。この本性は、座禅してにわかにできたでもなければ、念仏申して、阿弥陀さまからおさずけいただいたわけでもありません、誰でも生まれながらにして本来持っているものでありますから、白隠禅師も「衆生本来仏なり」申されたのであります。
〈つづく〉
写経の勧め
本年(平成28年)臨済禅師の1,150年忌。そして来年(29年)は、白隠禅師の250年忌に当たります。
すでに、座禅会・展覧会・トークショーなど、様々なイベントが始まっているところであります。
施餓鬼会にも話しましたが、妙心寺花園会では、全国の花園会員(全国妙心寺派各寺院の檀信徒)の皆様に、「般若心経」と「白隠禅師座禅和讃」を写経していただき、妙心寺に納経していただくことをお願いしております。
納経料は一巻1,000円でありますが、この納経料は、白隠禅師生誕の地(静岡県沼津市)、禅師が修行された「正受庵」(長野県飯山市)の整備などに活用させていただくことになっています。
期間は、今年より2年間となっていますが、善勝寺では平成28年度いっぱいといたします。
写経・納経を希望される方には用紙をお渡しします。写経できましたら、一巻につき1,000円を添えて、善勝寺にお届けくださいますようお願いいたします。
すでに、座禅会・展覧会・トークショーなど、様々なイベントが始まっているところであります。
施餓鬼会にも話しましたが、妙心寺花園会では、全国の花園会員(全国妙心寺派各寺院の檀信徒)の皆様に、「般若心経」と「白隠禅師座禅和讃」を写経していただき、妙心寺に納経していただくことをお願いしております。
納経料は一巻1,000円でありますが、この納経料は、白隠禅師生誕の地(静岡県沼津市)、禅師が修行された「正受庵」(長野県飯山市)の整備などに活用させていただくことになっています。
期間は、今年より2年間となっていますが、善勝寺では平成28年度いっぱいといたします。
写経・納経を希望される方には用紙をお渡しします。写経できましたら、一巻につき1,000円を添えて、善勝寺にお届けくださいますようお願いいたします。
施餓鬼会塔婆申込のことなど
今年の施餓鬼会塔婆は、1,300基を超える申込を頂きました。誠に有り難うございました。
一基につき6,000円納めて頂きましたが、そのうち3,000円を塔婆代として、残り3,000円は、施餓鬼会供養料として一般会計に入金致しました。
この内、『難民を助ける会』に、対人地雷撤去、並びにマラリア対策のために10万円を、大震災・洪水復興のために本山妙心寺を通して10万円を、日本赤十字社に対して特別社費2万円を、義援金並びに社会福祉寄付として支出致しました。以上、ご報告致します。
一基につき6,000円納めて頂きましたが、そのうち3,000円を塔婆代として、残り3,000円は、施餓鬼会供養料として一般会計に入金致しました。
この内、『難民を助ける会』に、対人地雷撤去、並びにマラリア対策のために10万円を、大震災・洪水復興のために本山妙心寺を通して10万円を、日本赤十字社に対して特別社費2万円を、義援金並びに社会福祉寄付として支出致しました。以上、ご報告致します。
施餓鬼会に関すること
今年、施餓鬼会(一座)に参拝された方から電話いただきました。
まず、エアコンが効きすぎていて、寒かったこと。
次に、回し焼香の煙がケムかった。煙の出ない香はないのか。
役員さんのあいさつは、受付でもらった栞に書いてあるのでもっと簡潔にしてもらいたい。の三点の内容でした。
ごもっともなご意見であります。
エアコンに関しては、その都度状況に応じて対処いたしますが、本堂内の役員に一言お話しくださいますようお願いします。
焼香に関しては、煙に慣れていない方、煙アレルギーの方もおられるでしょうから、中央の導師用以外、香炉四台とも煙の出ない(極めて少ない)お香を使用することといたします。
役員あいさつに関しましては、役員の方とも相談しますが、「開会の詞」として簡潔にして、あとは会計からの報告と同じように、各自帰宅後読んで下さればいいのかな、と思っています。
大変参考になるご意見ありがとうございました。
今後とも、施餓鬼会に関することだけでなく、ご忌憚のないご意見いただきますようお願い申しあげます。
まず、エアコンが効きすぎていて、寒かったこと。
次に、回し焼香の煙がケムかった。煙の出ない香はないのか。
役員さんのあいさつは、受付でもらった栞に書いてあるのでもっと簡潔にしてもらいたい。の三点の内容でした。
ごもっともなご意見であります。
エアコンに関しては、その都度状況に応じて対処いたしますが、本堂内の役員に一言お話しくださいますようお願いします。
焼香に関しては、煙に慣れていない方、煙アレルギーの方もおられるでしょうから、中央の導師用以外、香炉四台とも煙の出ない(極めて少ない)お香を使用することといたします。
役員あいさつに関しましては、役員の方とも相談しますが、「開会の詞」として簡潔にして、あとは会計からの報告と同じように、各自帰宅後読んで下さればいいのかな、と思っています。
大変参考になるご意見ありがとうございました。
今後とも、施餓鬼会に関することだけでなく、ご忌憚のないご意見いただきますようお願い申しあげます。
東博特別展のお知らせ
臨済禅師と白隠禅師の遠忌関連の催しの一つに、禅の名宝を集めた特別展が、「東京国立博物館」で開催されます。
期間は、10月18日から11月27日までです。
4月京都で開催されたとき、見ましたがとても興味深いものでした。
期間中、同館内で講演会などの催しもあります。ご興味ある方は「禅文化研究所」の公式サイトなどをご覧の上、お申し込みください。
期間は、10月18日から11月27日までです。
4月京都で開催されたとき、見ましたがとても興味深いものでした。
期間中、同館内で講演会などの催しもあります。ご興味ある方は「禅文化研究所」の公式サイトなどをご覧の上、お申し込みください。
事務局からのお願いとお知らせ
- 墓前に「おはぎ」「果物」「缶ビール」などはお供えしないようお願いしております。お盆にも、団子・ナシなどが、ゴミかごに捨てられており、大変迷惑しております。
果物・お菓子などは、仏壇にお供えして頂きますようお願いします。 - 彼岸には、墓参用生花の販売は致しておりません。当寺での販売は8月13日のみです、ご了承願います。
また、22日の彼岸法要には、受付を設けません。庫裡玄関で履物をビニール袋に入れ、本堂にお入りください。お供え、塔婆代は、本堂前机のお盆に、お供え願います。
本山花園会からのお知らせ
ブラジルのリオデジャネイロオリンピックでは日本人選手の活躍も著しく、多くの感動を日本に届けてくれました。
花園会員の方でメダリストがおられましたら、妙心寺派として表彰したいとのことです。善勝寺の檀徒、その家族に該当の方がおられましたらお知らせください。
また、今年の施餓鬼会では、88歳の方3名と百歳の方一名、皆様の前で管長様のお祝いの言葉を読ませていただき、記念の品(輪袈裟)を贈らせていただきました。ご本人はもとより、ご家族の方もとてもお喜びでした。
来年は、大正7年生まれの方と昭和5年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられない方はご遠慮なくお申し出下さい。来年4月に本山に申請いたします。
花園会員の方でメダリストがおられましたら、妙心寺派として表彰したいとのことです。善勝寺の檀徒、その家族に該当の方がおられましたらお知らせください。
また、今年の施餓鬼会では、88歳の方3名と百歳の方一名、皆様の前で管長様のお祝いの言葉を読ませていただき、記念の品(輪袈裟)を贈らせていただきました。ご本人はもとより、ご家族の方もとてもお喜びでした。
来年は、大正7年生まれの方と昭和5年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられない方はご遠慮なくお申し出下さい。来年4月に本山に申請いたします。
編集後記
- 「善勝寺だより」96号をお届け致します。
- 10月24日は岐阜八百津の大仙寺において、得度の師匠33回忌の法要があります。
前晩は中学高校の同級生が集まって一杯やろうとのこと、そちらも楽しみにしています。 - また、10月29日は鎌倉建長寺で臨済禅師・白隠禅師の遠諱慶讃法要に出頭することとしました。
このときは円覚寺の管長横田南嶺老師の提唱(法話)を拝聴できることが楽しみです。 - 次号は、年末号として年内に発送する予定です。それには平成29年度護持費のお願いと郵便振替用紙を同封致します。お早めに納入いただきますようお願いします。
- また、来年年忌法要が当たっておられる家には、今年11月末に年忌法要のお知らせを郵送致します。
尚、法事の申込は、3ヶ月前の一日から受付けております。。
(弘道)