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第111号 お盆号(令和2年6月25日発行)

善勝寺だより 第111号
令和2年6月25日発行
発行責任者 明見弘道
暑中お見舞い申し上げます。

檀信徒の皆様におかれましては、新型コロナウイルスと言う目に見えない相手との戦いで、心身ともにお疲れのこととお察し申し上げます。
おかげさまで今のところ、檀信徒の皆様、またご家族の方で感染されたとの情報は伺っておりませんが、今後とも油断せず、感染予防には徹底して頂きますようお願い申し上げます。
暑い夏がやってきました。コロナ感染予防とともに、水分補給をこまめにするなどして、熱中症対策にもお心がけ下さい。
水は竹辺より流出でて冷ややかに
風は花裏より過ぎ来たりて香し
少しは、気分的に涼しくなられましたでしょうか?
私は毎朝六時頃犬を連れて散歩していますが、自然が一番ですね、とても気持ちがいいものです。
さて、今年のお盆、施餓鬼法要のことですが、「今年のお盆はどうなるのか」と、多くの方からお尋ねがありました。

感染状況がどうなるのか分からない中、軽々に判断できないと考え、四月下旬を予定していた決算のための役員会を延期し、5月31日に施餓鬼法要のことも併せて審議することとしました。
毎年、本堂に椅子を50脚並べ、「奥から詰めて4人掛けでお願いします」などとマイクでアナウンスしていました。
それを四座ですから、本堂だけでなく、観音堂での受付も大変な混雑で、密集・密閉・密接、いわゆる三密状態そのものでした。

まず役員が受付で塔婆料などのお金を受け取り、名簿にチェックを入れ、供物などを渡す。
これは根本的に変えないといけないなと思いました。
次に、本堂内の混雑をいかに解消させるかですが、そこで思いついたのが、特に思い入れの深い新盆をお迎えのご家族だけに入って頂くと言う案でした。

役員会ではそれらのことを提案し意見を伺いました。
今回のこの施餓鬼法要のご案内は、役員会での決議を踏まえてのことであります。
檀信徒の皆様にはご理解ご協力の程、宜しくお願い申し上げます。
尚、言うまでもないことですが、今年の施餓鬼法要の二座は、新盆となられた方のためだけの法要ではありません。塔婆の申し込みを頂いた、それぞれの戒名、○○家先祖代々などは、すべて法要と法要の間に読み上げて回向致します。

施餓鬼法要の趣旨は、檀信徒の皆様が、それぞれのご先祖様に感謝の心から供養し、私が私がという餓鬼の心から、みんなが互いに助け合って生きていこうという菩薩の心に近づくための宗教行事であります。
皆様におかれましては、本来の趣旨をお考え頂き、お盆並びに施餓鬼行事に臨んで下さいますようお願い申し上げます。

明見弘道合掌

東光山ミニ法話

『菩提和讃』その2
妙心寺派布教師会現代語訳

しかるに一念(いちねん)迷(まよ)い初(そ)め
本有(ほんぬ)の仏性(ぶつしよう)見失い
みずから凡夫(ぼんぷ)
※注1となるゆえに
貪(むさぼ)
※注2り瞋(いか)り痴(おろか)さの
煩悩(ぼんのう)しげき三毒(さんどく)に
闇(くら)き迷(まよ)いの日々(ひび)となる
また色声香味触(しきしようこうみそく)
※注3
五欲(ごよく)
※注4の悦楽(たのしみ)追い求め
刹那(せつな)
※注5の夢(ゆめ)※注6に酔(よ)いしれる
殺生(せっしょう)偸盗(ちゆうとう)邪淫欲(じやいんよく)
※注7
悪口(あっく)両舌(りょうぜつ)綺語(きご)妄語(もうご)
※注8
破壊無慚(はかいむざん)
※注9の輩(ともがら)に
いつか救(すく)いのありぬべき
それ人間(にんげん)の身(み)を受(う)けて
この世(よ)に生(う)まれ来(く)ることは
爪(つめ)
※注10の上端(うわば)に置(お)ける土(つち)
まして尊(とうと)き仏法(ぶっぽう)
※注11
教(おし)えに親(した)しく遇(あ)うことは
まこと得(え)がたき縁(えにし)
※注12なり

注1 凡夫=聖者に対して無智凡庸の者を言う
注2 三大煩悩(三毒)貪欲むさぼり・瞋恚いかり愚痴おろかさ
注3 眼耳鼻舌身(五根)が捉える対象(五境) 
注4 私たちがもつ世俗的(感覚的)欲望の総称
注5 インドにおける時間の最小単位、瞬きする瞬間。一瞬とも言う
注6 夢=仏教では、実在しないものをあると思う誤った心の働きを示す比喩として用いる 
注7 身体による三つの悪行
注8 言語による四つの悪行、心による三つの悪行(三毒)合わせて十悪という
注9 戒を受けた者がその戒を破ること。そしてそれを恥じることがないことを破壊無慚とい
注10 滅多にあり得ないことに喩えて用いられる
注11 仏の説かれた真理
注12 原因や諸条件の一つ一つがご縁である

現代語訳 妙心寺派布教師会による

ところが「自我」に左右され、いただいていた「ほとけ」の心を忘れて、自ら凡夫となってしまうのです。
ないものねだりの迷いの種に水を撒き、不平不満の毎日に迷わねばならないのです。
刹那の悦びと楽しさばかりを追い求める生活こそが幸せと勘違いして、本能のおもむくままにやりたい放題の、はき違えた自由を謳歌する人たちはいつになったら救われるのでしょう。
人間としてこの世に生を受けるめぐり合わせは、願っても叶えられないほどに稀なありがたいことです。
さらには本当の幸せへと誘ってくれる教えにまみえることは、それにも増して稀なことなのです。

(続く)

事務局よりのお願いとお知らせ

その1、塔婆施主の連名は2人まで

塔婆の申し込みのことですが、連名は同じ名字で2人までとしています。
また、1本の塔婆に2霊の戒名はお書きできません。
善勝寺のお墓にご先祖様の遺骨を納骨されておられる方は、施餓鬼塔婆1基以上お建て下さいますようお願い致します。

次に、この善勝寺便りの宛名(名義人)以外の方が、お申し込みされる場合でも、名義人の氏名を並記願います。
 
例 伊藤貴子(名義人、山田太郎)

その2、線香着火ライターのこと

墓参の時線香に火をつけるライターは各自でご持参頂くようにお願いしております。観音堂の前などに置いてあるライターは、お忘れになった方のために用意しているものです。
特に、お盆・彼岸の時など皆様が使えるように用意しておくことは不可能です。そのため、普段から、線香着火ライターは各自ご持参下さいますようお願いします。

今年は、線香の販売は致しません、線香着火ライターとともに線香も必ずご持参頂きますようお願い致します。

その3、施餓鬼会申し込みハガキのこと

昨年から塔婆申し込み用紙を官製ハガキから、料金受取人払いに変えました。
無駄をなくし、少しでも経費節減になればと思います。
切手は貼らないで投函して下さい。なお、墓地を取得されただけで、どなたも納骨されていない方など施餓鬼塔婆の申し込みをしない方は、このハガキを投函なさらないようお願い致します。

また、7月中は、施餓鬼塔婆の申し込みハガキ専用のポストを庫裡玄関に設置します。ご利用下さい。

役員会議事録より

5月31日午後5時より、当寺庫裡において『善勝寺定例総代会』を開催しました。令和元年度会計決算承認の件、並びにコロナウイルス感染対策のため、本年の施餓鬼会法要のあり方などを審議しました。

  1. 現状報告。(住職)
    H区墓地と緑地、西駐車場の工事完了、工事費の支払い完了のこと。

  2. 令和元年度の会計決算の件。
    収支計算書の報告。(住職)
    監事(黒巣茂氏・大賀文吉氏)による監査報告。報告の通り適正であると承認。
    また、剰余金は、令和2年度一般会に繰り越すことを承認。
    (檀信徒の皆様には、本決算書を同封しましたのでご確認下さいますようお願いします。)

  3. 施餓鬼会に関する件。
    今年の施餓鬼会は、例年通り8月13日に行うが、コロナウイルス感染対策のため、受付を廃止して塔婆料などは前もって郵便振替にて納入頂く。供茶供菓などの配り物はしないが、施本は、案内時に同封する。
    法要は午前午後の二座とし、本堂内でのお参りは初盆を迎えの家族に限ることとする。それ以外の方は、本堂前で焼香して参拝してもらう。
    以上、決議事項を報告致します。

施本のこと

今回の施本は、平成27年鴻巣市仏教会主催の仏教講演会に講師としておいで下さいました、青山俊董老師が書かれた「宇宙船地球号よ安泰なれ」です。
新しい本ですので、今回のコロナ禍のことにも触れられています。是非ご家族の方皆様でお読み下さい。

皆様へのお願い

施餓鬼会当日は、感染予防のためマスクの着用と、人と人の間隔を取る行動をお願いします。消毒用アルコールボトルを各所に配置しますのでご利用下さい。熱のある方、咳が出る方はご参拝を見合わせて下さい。
また、熱中症予防のため各自飲み物をご持参下さいますようお願いします。

編集後記

  • 『善勝寺だより』お盆号(111号)をお届けします。
  • 墓地(H区)と西駐車場、並びに墓地区域内の緑地の工事が終わりました。
    緑地には、椿など多くの樹木を植えましたので散策して下さい。
  • 今回緑地内に建立しました阿弥陀様ですが、加須市騎西の保寧寺にある、国の重要文化財に指定、運慶の弟子「宗慶」作の阿弥陀様をモデルにして建立しました。
    保寧寺の住職は「わしをモデルにするのではないのか」と言ってましたが……(笑)
  • 施餓鬼会当日、マナカ生花店が墓参用生花を主張販売します。
    2束で1,000円の1種類で、販売時間は、8時から3時までの予定。
    尚、販売は8月13日のみです。
  • 隣の「ローソン」では、常時切り花を販売しています。こちらもご利用下さい。
  • 同封の書類は、本紙の他、施餓鬼法要のご案内・お盆とお施餓鬼・ハガキの書き方・一般会計収支決算書。
    施餓鬼塔婆申込書(ハガキ)・郵便 振替用紙、並びに施本として、青山俊董老師の「宇宙船地球号よ安泰なれ」
    以上7点です。
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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