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第115号 お盆号(令和3年6月22日発行)

善勝寺だより 第115号
令和3年6月22日発行
発行責任者 明見弘道
暑中お見舞い申し上げます。

檀信徒の皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。
新型コロナウイルスの感染拡大で世界が一変しました。今まで当たり前だったことが当たり前でなくなることは大変なことですね。お仕事のことなどでご苦労なさっておられる方が多数おいでのこととお察し申します。
ワクチン接種が行き渡れば、様子は変わって来るでしょうからもう少しの辛抱です。
このコロナの影響で、「リモート」という言葉があふれています。宗教界も例外ではなく、会合だけだなく、法要や座禅会までも「リモート」でということが多くなりました。
善勝寺でも、年忌法要の模様をスマホを使って遠くの親戚にライブで送った方が何組もありました。また、お寺には行けないがその時間仏壇の前にいるのでお勤めして、塔婆をお墓に建てといて下さいとの依頼もあり、こういうリモート法要もできるのだと思った次第です。
「鎌倉円覚寺」の管長様も、
今まで本堂で行ってた法話がコロナの影響でできなくなり、法話をユーチューブに上げておられます。
「円覚寺様に行ったこともないのですが、管長様のお話を聞いて心のモヤモヤが晴れました」といったお礼の手紙が、多く寄せられているとのことです。
皆様にもご自宅で管長様のお話を聞いて頂きたく存じます。
パソコンやスマホで、ヤフーなどの検索サイトで『円覚寺ユーチューブ』と入れて頂きますと出てきます。
実は、前回の「善勝寺だより」の『位牌は必要なものですか』のところを取り上げて頂いております。これは15分間のラジオ番組ですが、『円覚寺ユーチューブ お位牌になって』と入れればヒットします。
こちらをきっかけとして、他の法話の動画などご覧頂ければ幸甚に存じます。
ネット関連で気になることもあります。
コロナの影響もあってか、生活用品を買うのもネットで注文する方が多くなりました。
しかし、そこには落とし穴もありますので要注意です。
今まで「葬儀社」や「石材店」「仏具店」などは、地元の業者に依頼することが多かったのですが、最近これらもネットで依頼される方があります。申込みだけ受けて他業者に丸投げといったこともあったり、金額も低料金をアピールしていますが、「必ずしもお得!」ではないようです。
善勝寺と致しましてはどの業者さんでもかまわないのですが、ご相談頂ければ今までの経験から良心的と思われる業者を複数ご紹介いたします。

明見弘道合掌

東光山ミニ法話

『舎利礼文』その1

『舎利礼文(しゃりらいもん)』というお経は多くの宗派で、お葬式やお墓での供養の際によく読まれています。
「舎利」はインドの語で「シャーリラ」を音写した言葉で、広い意味では遺骨のこと。狭義には仏様や聖者の遺骨を表します。
特にお釈迦樣のご遺骨を「仏舎利」と言いまして、大変尊いものとして崇拝されてきました。
玄奘三蔵法師(げんじようさんぞうほつし)は足かけ17年もの間、中国からインドへと仏教を学びに赴きました。その際に見聞したことを記した『大唐西域記』によりますと、お釈迦樣の仏舎利は、遠方から来た八国の王に分配され、それぞれの仏舎利を安置した場所にはストゥーパが建てられたとされます。
ストゥーパとは仏塔のことで、中国では卒塔婆(そとうば)と音写されています。
特にインドサンチのストゥーパが有名で紀元前三世紀アショカ王の時代に建てられました。
直径36メートル高さ16メートルとたいへん大きな仏塔でお椀をかぶせたような形をしています。また、周囲には多くの仏教寺院や僧院跡があります。
東南アジアや中国・韓国にも多くの仏塔が建てられました。日本の五重の塔・七重塔なども仏塔です。
卒塔婆と言えばお墓にたてる木でできた板塔婆を思い浮かびますが、そもそもお墓自体も卒塔婆なのです。
お釈迦樣の仏舎利を尊崇してきたように、私達のご先祖様の舎利が納められたお墓を礼拝することも信仰の一つの形であります。
『法華経』というお経がありますが、その序品(じょぼん)に「仏が亡くなってから、舎利を納めて七宝よりなる塔を建てるのを見ました」とあります。
また、方便品(ほうべんぼん)には「塔を造立し舎利を供養する者、仏像を礼拝する者もすべて仏道を成(じよう)じ、さとりを開くことができる。」
「そんな難しいことでなくていい、子供が戯れに砂を集めて、仏さまを拝むためのストゥーパをつくる、こういうような人、みな仏道を完成することになります。」と書かれています。
仏教学者中村元先生の解説では「仏教信仰も時代を経るにつれ、いろいろな信仰の姿が現れましたが、それらがみな最後には、究極において悟りの境地に到るということを説いています。
つまり信仰心を持って、仏さまの像や仏塔を拝む、あるいは壁に仏さまの像を描くなどです。
子供が戯れにやっただけでもいいというのは、ずいぶん思い切った発言ですが、純粋な信仰を持てば、それに対して仏さまの慈悲の救いがあるということが表されています。」
次回から、本文について学んでいきたいと思います。

(続く)

よくある質問

塔婆のこと

イどうして塔婆を建てるのですか」
ロ「法要の度ごと毎回建てるのですか」
ハ「何本建てるのですか、基準はありますか」
ニ「先日の年回で建てましたが、またお盆でも塔婆は申込みが必要でしょうか」

これらのご質問は前からあり、その都度お答えしていましたが、疑問に思っておられる方は多くおられることと思いますので紙面を持ってお答え致します。

まず、塔婆(卒塔婆)とは何かは、この「善勝寺だより」2ページをお読み頂ければおわかりかと思いますが、法事やお盆の時にお墓に建てる「板塔婆」は、日本独特のものと思われます。
いくら功徳があると言われても、大きな仏塔を建立する事はできません。
そこでせめて法事の時ぐらいは供養のためにと建てたのが板塔婆の始まりです。
石の板塔婆もありました。
地域によっても習慣が異なります。
60年位前のことですが、岐阜県では、塔婆は施主が自分で作って寺に持って行って書いてもらいましたが、年回によって塔婆の木の種類が異なっていました。

杉や檜だったりです。特に50回忌は、松の木で作るのが習わしでした。
枝の付いている松で、表と裏だけ削って脂(やに)の出るような塔婆に戒名を書いた記憶があります。今では寺が用意した普通の塔婆になっているとのことですが……。
大きさも、30センチぐらいの経木から、7尺(2メートル10センチ)塔婆まで様々です。
建てる本数のことですが、関西の方では、短い塔婆で施主の方が一基建てるのが通常です。関東は、6尺塔婆が主流で、施主の他に親戚など(故人から見れば兄弟・子供)などが立塔の施主となられることが多いいようです。
「善勝寺」では、年忌法要には、施主の方はまず1基建てて頂きますようお願いしております。また、ご遺族ご親戚の方でご要望があれば何基でもたてることができます。
そして、施餓鬼(お盆)塔婆は「施餓鬼会の案内」にありますように、塔婆お申し込みの「戒名」あるいは「○○家先祖代々」などは住職が当日読み上げておりますので、是非お申し込み頂きたく存じます。
大切なことは、故人様に対する報恩の念を持ってそれぞれが感謝の気持ちで建てて頂くことです。
また、塔婆は故人様に対するお手紙のようなものですから、メッセージを塔婆に託して頂ければ故人様もきっとお喜びのことでしょう。

役員会議事録より

5月15日午後5時より、当寺庫裡において『善勝寺定例総代会』を開催しました。令和2年度会計決算承認の件、をおもな議題として審議しました。

  1. 現状報告。(住職)
    コロナ禍であっても葬儀法要の件数はほぼ変化ないこと等が報告された。

  2. 令和2年度の会計決算の件。
    収支計算書の報告。(住職)
    監事(黒巣茂氏・大賀文吉氏)による監査報告。報告の通り適正である と承認。また、剰余金は、令和3年度一般会に繰り越すことを承認。
    (檀信徒の皆様には、本決算書を同封しましたのでご覧下さい)

  3. 施餓鬼会に関する件。
    8月13日の施餓鬼会は、昨年と同様に、法要は午前午後の2座とし、本堂内でのお参りは初盆を迎えの家族に限ることとする。
    それ以外の方は、本堂前で焼香して参拝してもらう。
    受付を設けないで、塔婆料などは前もって郵便振替にて納入頂く。
    供茶供菓などの配り物はしないが、施本は、案内時に同封する。
    以上、決議事項を報告致します。

皆様へのお願い

施餓鬼会当日は、感染予防のためマスクの着用と、人と人の間隔を取る行動をお願いします。消毒用アルコールボトルを各所に配置しますのでご利用下さい。熱のある方、咳が出る方はご参拝を見合わせて下さい。
また、熱中症予防のため各自飲み物をご持参下さいますようお願いします。

編集後記

  • 『善勝寺だより』お盆号(115号)をお届けします。
  • 施餓鬼会当日、マナカ生花店が墓参用生花を出張販売します。
    2束で1,000円の一種類で、販売時間は、8時から3時までの予定。
    尚、販売は8月13日のみです。
  • 隣の「ローソン」では、常時切り花を販売しています。こちらもご利用下さい。
  • 施餓鬼法要のことなどのお問い合わせは、案内文と申込みハガキの書き方をよくお読みの上で、お電話くださいますようお願いします。
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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