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第125号 年末号(令和5年12月20日発行)

善勝寺だより 第125号
令和5年12月20日発行
〒365-0013 埼玉県鴻巣市1147善勝寺
TEL 048-569-0810
発行責任者 明見弘道
「12月8日は何の日?」

今年もあとわずかとなりました。檀信徒の皆様におかれましては、如何お過ごしでしょうか。

昭和の人は「開戦記念日」(昭和16年日本海軍の真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まった日)あるいはビートルズの「ジョン・レノン」が暗殺された日と答える方もおありでしょうが、私たち仏教徒にとってはとても大切な日です

12月8日は、「成道会(じようどうえ)」といってお釈迦様がお悟りを開かれた日であります。長年苦行しても安心(あんじん)は得られないと思い、体調を整え12月1日からガヤの町外れ大きな木のもとで一心に座禅されました。そして8日の朝明星(みようじよう)をご覧になりハタと大悟されたのです。

この町は「ブッダガヤ」(ボーダガヤ)と、またこの木は「菩提樹」と言われるようになり、仏跡の一つとして参拝者が絶えません。善勝寺の玄関に植えてある菩提樹はブッダガヤの菩提樹の種から育てたものです。
4月8日の「降誕会(こうたんえ)」(誕生)と2月15日の「涅槃会(ねはんえ)」と共に三仏会(さんふつえ)と言い大切な日となっています。

禅宗では、その中でも特に重要視されるのが成道会です。
生まれて亡くなるのは誰しもありますが、お釈迦様のお悟りがなかったら仏教が成り立ちません。悟りがありその内容を他に伝えられたことから仏教が成立しました。

特に禅宗では、お釈迦様の悟りという体験を追体験することが重要視され、各禅道場で修行僧は毎年12月1日から8日の朝までを臘八大接心(ろうはつおうせつしん)といって橫にならないで座禅三昧の1週間となります。
そして、8日の朝「成道会」の法要をするのが習わしとなっています。
時節柄それぞれにご自愛頂き、令和6年が皆様にとって良いお年でありますよう、心から念じております。

弘道合掌

令和6年正当年回表

壱周忌
令和5年
参回忌
令和4年
七回忌
平成30年
壱拾参回忌
平成24年
壱拾七回忌
平成20年
弐拾参回忌
平成14年
弐拾七回忌
平成10年
参拾参回忌
平成4年
参拾七回忌
昭和63年
五拾遠年忌
昭和50年
来年、年回が当たっておられますお宅にはすでに法事の知らせを郵送致しておりますが、法事の予約は3ヶ月前の1日から受け付けております。
ご希望の日時が決まりましたら、お電話にてお問い合わせ下さい。

鈴木大拙の禅とは何か その2

前回、宗教の要素として必要なもののうち、制度・儀式・知性・道徳を取り上げて説明しましたが、今回は宗教の本体を形成する五つめとして「宗教経験」を取り上げます。

宗教の最も重要なる要素がこの宗教経験です。仏教というものを信ずる上においては釈尊の人格と釈尊の経験(体験)、これが大変重要な事柄です。
釈尊の一代においてこの重大な事実が成道(じょうどう)ということです。ことに禅宗では「成道会」というものを12月8日に記念するほどに重大なこととなっています。

今から2,500年前の仏の教えというものは、仏が成道という自分の経験を土台にして、それを釈尊がその時代の人の知恵によって説法したまでのものなのです。ただしこの教えの背景には、いつも釈尊の経験というものがあります。教えというものは、経験と道理というものが、お互いに結びつけられているものとして考えられるので、教えが単に教えるということであってはいけない。それを文字通りにとってはいけないのです。
仏典には、「如是我聞(によぜがもん)」(私は釈尊からこのように聞きました)となっているのではありますが、文学上の一つの形式であり、その形式が必ずしもその通りの事実であったということではありません。そこで仏教というものを構成している要素がもう一つあります。それは釈尊自身の人格と体験と、教え(説法)というもので仏教が構成されているというのではなく、釈尊以後の仏教者の生活体験というものがはいって来なくてはならないことを認めることです。ここに至って仏教というものも初めて生きて来ます。これを釈尊の人格と体験と教えだけにしてしまうと、仏教というものは、あるいは化石してしまうかも知れない。そうすると仏教は生きているということになりません。
仏教を信ずる人の心に生きてくることが不可能になります。

仏教というものが発生して、ここに2,500年という今日まで伝わってきた。その生命不断なりしその原因が何であるかといえば、そこに生命があるからであります。その生命がどこから来るかといえば、仏教徒の体験とその思想というものがそれに加わって働いているからです。人が自分は仏を信ずるというならば、その人の信ずるというその心がやはり仏の教えの上に加わってゆき、自分だけに入用なものを創造する、そしてそのものが仏教という一つの流れに加わってゆく、これが大事なことであると思う。
仏は原始仏教成立させましたが、これだけでは水が十分に流れない。そこで、後生人が時々にその流れの中に自分のものを加えて、従来の偉大さを持続すると同時にさらに何かまた勢いを加えて行く、こういうことにならなくてはなりません。
これには僅(わず)かに寄与したものもあり、あるいは大いに寄与したものもあるかも知れない。たとえばインドにおいては竜樹(りゆうじゆ)菩薩、天親(てんじん)菩薩というような偉大なる知識者になると、もとの流れに一段盛んなる流勢をつけ、中国においては達摩大師・智者大師・善導大師というような人々が、仏教のためにその勢いをつけました。

日本では、法然聖人・親鸞聖人・日蓮聖人、また、禅宗では白隠和尚というような人であります。いずれもこの流れの中に偉大なる自分の体験というものを注ぎ込んだ人々です。
また、汚れるを澄まし、停頓(ていとん)せるをば流通せしめ、そうしたその流勢を盛んならしめたところの人々であります。

禅とは何か」(鈴木大拙著)の要約

役員会議事録より

12月8日9時より庫裡にて、来年度の予算を審議することを主な議題として『定例役員会』を開きました。
以下審議・決議内容を報告します。

  1. 現状報告。
    今年度4月から11月末日までの会計収支などを報告。

  2. 令和6年度行事・事業計画。
    除夜・修正会・施餓鬼会・彼岸会などは、今年度に準じて行うこととし、行事に関する案内は、住職に一任。

  3. 「令和6年度一般会計予算」(案)は、原案通り承認されました。

善勝寺護持費納入のお願い

護持費納入は『コンビニ』で!

護持費は、善勝寺を護持するため、檀徒全員が平等に負担するとの趣旨でお願い致しております。
檀徒の方と本堂にご遺骨を預けておられる方は、規定により必ず納めて下さい。永代供養墓「合同船」をお申し込みの方、他の霊園などに墓地のある方は、納入義務はありませんが、ご協力頂ければ幸甚に存じます。
各コンビニ、または郵便局で渡されます「払込受領証」を以て領収書とさせて頂いております。
(1年間は保管下さい)

護持費の納入期限は、3月末日です

「コンビニ」からの振り込みは、4月1日以降は納入できません。同封の用紙は郵便局での取り扱いも可能ですが、
当方の会計処理の関係上、コンビニにて納入下さいますようお願い致します。3月31日までに納入できなかった方、また近くにコンビニがないなどの方は郵便局をご利用下さい。
護持費は、年額5,000円ですが、これまで未納がある場合は、加算して記入されています。
また、今回振込用紙が他の方のと二枚重ねとなって入っていた場合は、恐縮に存じますがご一報願います。

年末年始のご案内

除夜の鐘』は、11時半から撞き初め、108撞き終わるのは0時半頃までです。防寒対策をしてお出かけ下さい。

修正会大般若祈祷
正月元旦から3日まで、午前10時より厳修致します。
五穀豊穣・万民和楽と檀信徒皆様の1年の無事を祈る行事です。

当日ご祈祷した般若札をお渡しいたします。 多数ご参拝下さいますようご案内申し上げます。

花園会のコーナー

米寿・百歳の方はお申し出下さい

花園会員(檀徒とその同居の家族の方)で米寿(数えの88才)と百歳をお迎えの方には本山の管長様からお祝いの手紙に添え記念品(輪袈裟)が頂けます。ご希望の方はご連絡下さい。令和6年は、昭和12年生まれの方、大14年生まれの方が対象です。

施本のご案内

仏教の教えをわかりやすく書いたものばかりです、ご家族の皆様でお読み頂ければ幸甚です。
今回の施本は4冊あります。
  • 青山俊董師(曹洞宗の老師様です)「ほほえみと愛の言葉を」は無財の七施(しちせ)のことが書かれています。
  • 本山妙心寺からの「おかげさま」3ページにはクイズに答えて仏事を学ぼうが特集されています。是非挑戦してみてください。
  •  臨済会発行の「法光」最終ページの、恵比寿天と大黒天との対話がとてもおもしろいです。
  • 円覚寺発行の「円覚」2ページからは横田管長の「信じる心」と題したお話があります。

この四種類の冊子は、お正月に「般若札」と年賀の品と共にお配りします。
この施本と「善勝寺だより」しばらくの間玄関の机の上に置きます。
ご自由にお持ち帰り下さい。

編集後記

  • 遅くなりましたが『善勝寺だより』(125号)をお届けします。
  • 今回よりこの年末号は檀徒の方だけに郵送します、「合同船」をお申し込みの方、他の霊園をお持ちの方は、ホームページをご覧になられるるかと思いますが、ペーパーのほうがよいと思われる方は、当寺玄関にある善勝寺だよりを施本と共にお持ち帰り下さい。
  • 善勝寺の墓地を取得されている方が合同船に移りたいと相談されるケースが増えています。
    理由は「子供に負担を掛けたくないから」とのこと。
    どのような負担があるとお思いかわかりませんが、継承者がおられるのでしたらせっかく建立されたお墓です、次世代の方ともよく話し合って頂きますようお願いします。
  • 令和6年が皆様にとってより良い年でありますように念じております。

弘道 合掌
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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