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第128号 秋彼岸号(令和6年9月12日発行)

善勝寺だより 第128号
令和6年9月12日発行
発行責任者 明見弘道
誰か家に名月清風無からん

猛暑続きの日々から、地震。
また広範囲で長い間影響のあった暴風雨(ノロノロ台風)と散々な夏でした。
皆様のお住まいでは風雨などの被害はなかったでしょうか。
当方では風雨の被害はなく、刈り取り間近の稲も無事で何よりでした。
しかし、寺の近くで7月と8月2度の落雷がありました。停電はすぐに解消しましたが、電話とファックスが数日に渡り不通となり、法要の依頼の方や施餓鬼会の問い合わせの方々にはご心配をおかけ致しました。
2度目の落雷でメインで使用していたディスクトップパソコンがダウンしました。修理を待っておれないので急遽新しいノートパソコンを買い求めバックアップをもとにセットアップしてもらいました。
今そのパソコンでこの便りを作っています。
先日鎌倉から届いた「円覚」秋彼岸号(彼岸の施本)に漢方医の桜井先生が寄稿された「熱中症と夏バテの違い」がありました。夏バテは熱中症とは違い症状が急速に現れることがないため、本人も家族も分かりにくく進行するので注意が必要だそうです。頭痛・めまい・不眠、体がだるい、食欲がなかったり体重が減る期間が1週間以上続くとなどの夏バテ症状は、高齢者や持病のある方には深刻な影響を与えることがあるので早めに受診されることが大切とのことです。
さて、先月の施餓鬼会には多数ご参拝下さり、誠にありがとうございました。今年も暑かったのですが無事終えることができました。
前日の準備から当日の後片付けまで、役員・青年部の皆さんご苦労様でした。おかげをもちまして大過なく終了することができました、お礼申し上げます。

ご案内

秋季彼岸会

左記の如く、彼岸法要を厳修致します。
檀信徒の皆様におかれましては、多数ご参拝下さいますよう謹んでご案内申し上げます。

9月22日(日曜日)
午後2時より
彼岸法要
法要終了後、住職の話
3時終了予定。

受付はありません。

彼岸供養料、並びに塔婆料(1基6,000円供養料含む)は、施主名をご記入のうえ、本堂内の前机にお供え下さい。
彼岸の塔婆を建てられる方は、前もって電話やFAXまたはメールでお申し込み下さい。
なお、そのさい施主名のほか、戒名、お参り予定日もご記入願います。

ミニ法話

鈴木大拙の禪とは何か その4

前回まで「仏教徒としての生活」とは、どういったものであるかということを述べてきました。
今回を最終回としますので要約して書きます。

「般若心経」や「観音経」などもそうですが、お経の最後あたりで、「アノクタラサンミャクサンボダイ」とあります。これは「この上なく正しい覚り」ということで「正覚」と訳します。
仏教生活の中心をなしているものはこの「正覚(しようがく)」あるいは「成道(じようどう)」でなくてはならない、ということなのですが、お釈迦様と同じ覚り(悟)を得ることは私たち一般のものはほぼ不可能です。でも正覚を得たいと願うことは誰もができます。
それが禅宗系のようにこの世において得ようとするか。浄土系のように弥陀の本願を頼みとし、あの世において得ようとするかです。これを往相回向(おうそうえこう)と言います。ところが極楽にはじっとしておられぬ、この世間に再び還(かえ)ってくる。これを還相回向(げんそうえこう)と言います。
正覚を開いて、そこからまたこの世界に生まれ還ってくる。これが仏教において、最も大事なことであると私は(大拙先生)は言いたいのです。
釈迦が菩提樹下において正覚を成ぜられたときに、その正覚の中に仏陀はいて「私はこれで涅槃に入る、正覚を成じた、今まで生き代わり死に代わりこの世に出てきたのは、この正覚を成ぜんがためであった。ところが今この正覚というものをついに成じてしまった、これで自分の使命はすんだのであるから涅槃に入ってしまう、正覚と涅槃を一つにしてしまう、たとえこれを世間に伝えても世間のものはわかるまい」こういう風な感じが出たということになっている。その時「梵天王」という神が出てきて、「そういうことを言われては困る、世間にはわかる者もあり、わからぬ者もある。また、わからぬ者にはわからせることもできよう。仏が正覚を成ぜられたと言うことは、つまり世間を救うということでなければならぬのだから今死なれては困る、どうぞ世間のために説法してくれ」と。そこで仏は勧めに応じて世間に出て説法したことになっています。
このことは今までの禅宗の人の経験を見ても、また他の修行者の経験を見ても、そうなるべきが本当であろうと思う。この正覚を世間に伝えてもわかるまいということは知の方である。この者だけならば仏教は死んでしまう、これだけならば今日まで仏教は生きてこなかったのである。ところがここに知というもののほかに、も一つ社会性というものがある。それが慈悲である。
「四弘誓願文(しぐせいがんもん)」というお経があります。法事でも毎回最後にゆっくり3回繰り返して読んでいます。その最初のの偈文が「衆(しゆ)生(じよう)無(む)辺(へん)誓(せい)願(がん)度(ど)」です。
この意味するところは、われわれ人間の社会性をその真正面から肯定したものなのである。正覚という経験をわれわれは社会経験に帰すべきである。それをさらに進めては、社会経験というものも人間社会のみにとどまらず、自然界この天地の山川草木国土にも及ぼすべきものである。
釈迦が成道されたときに、「奇(き)なるかな奇なるかな、一(いつ)切(さい)衆(しゆ)生(じよう)草木(そうもく)国土(こくど)悉(ことごとく)く如(によ)来(らい)の徳(とく)相(そう)を具(ぐ)有(ゆう)す」と叫ばれたというのもこれである。

(おわり)

お知らせ

わかる仏教講演会

日時 11月28日(木曜日)/12時半開場 13時開会
場所 「クレアこうのす」大ホール
講師 家田荘子(いえだ しょうこ)師
演題 『この世に生まれ生きて生かされて』
入場は無料ですが、入場整理券が必要となります。整理券は善勝寺にありますので庫裡玄関にお立ち寄り下さい。友人知人の皆さんをお誘い併せて多数ご来演くださいますようご案内申し上げます。
サイン入りの著書の販売もあります。

寺で飼っていた犬が亡くなりました

ビーグル犬の「マメ」は15才で、トイプードルの「クロ吉」は16才でこの夏相次いで亡くなりました。
高齢だったのである程度介護はしなくてはと覚悟していましたが、2匹ともあっけなく、あっという間に息を引き取りました。しばらく茫然……。
仲のよかったネコのソモコも元気なく、ペットのペットロスもあるという話もうなずけます。
朝夕の散歩でかわいがってくださったご近所の皆様に故犬に成り代わって御礼申し上げます。2匹のお骨は動物供養塔に納骨いたしました。

仏事に関すること何でもご相談下さい

わからないのが当たり前です。
遠慮しないで何でも聞いて下さい。
墓じまい・墓の継承・一般墓から永代供養合同船に移動・戒名の生前授与・葬式のお布施の額・葬儀社の紹介など。
一部の特殊のケースの報道や噂で、「墓じまいするのに数百万もかかる」「菩提寺の和尚が反対し怒られた」。などをそのまま受け止め墓じまいは大変だという印象をお持ちの方が多いように見受けられます。
決してそんなことはありませんので気軽にご相談してください。こういったことは次の代に後伸ばししないことが大切なことです。

事務局からのお知らせ

ホームページが変わります

落雷の後、パソコンやコピー機などいろいろな業者の方と話しているうちに、善勝寺のホームページもリニューアルすることに致しました。
今どきホームページをパソコンで見る人は少数派で、多くの人はスマホで見ているので、スマホ対応にしようというわけです。
30年もほぼ同じ内容でしたのでここらで私たちの頭もリニューアルしなくてはと思いました。
ただ、内容的にはほぼ変わらず「善勝寺だより」もこれまで通り過去のものも見てもらえるようにする予定です。
アップロードも自分たちで簡単にできる設計になっているとのことで、業者任せでなく自ら積極的に発信していきたいと考えています。
今年のうちには新しいホームページを見て頂けるものと考えています。
乞うご期待。

蜂の巣にご注意!

この時期スズメバチがお墓の香炉や灯籠、周りの垣根に巣を作ります。
興奮させなければ襲って来ることはないようですが、いきなり香炉に手を入れると危険です。ご注意下さい。
お知らせ下されば退治します。
「危ないから業者に任せたら」と言われますが毎年のことで慣れました。
右手にハチの巣用のスーパージェットを持ち、3メートル程離れて噴射します。左手にはカやハエ用のスーパージェットを持ち、逃げたハチが戻ってきたところを退治するという二刀流でやっています。

編集後記

  • 「善勝寺だより」128号をお届け致します。
  • お盆に引き続きとなりますが、彼岸法要にもご参拝頂きますようお願い申し上げます。
  • 彼岸には、墓参用生花の販売は致しておりません。当寺での販売は8月13日のみです、ご了承願います。
  • 隣のコンビニ「ローソン」では常時切り花の販売をしています。
    ご利用下さい。
  • 次号は、年末号として12月23日発送する予定です。それには令和7年度護持費のお願いと、コンビニ専用の振替用紙を同封致します。お早めに納入いただきますようお願いします。
  • 次号が年内に届かなかったとき。
    あるいは振り込み用紙が2枚重なって他の方の分と共に入っていた場合がありましたら、お手数ではありますが、是非ご連絡下さいますようお願い致します。

弘道
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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