善勝寺だより 第49号
平成17年1月10日発行
発行責任者 明見弘道
平成17年1月10日発行
発行責任者 明見弘道
謹んで新春のご挨拶申し上げます。
檀信徒の皆様には、良いお年をお迎えのこととお察し申し上げます。
昨年は、台風による水害と、新潟の地震、そして年末は14万人以上が一呑みにされた未曾有の大津波と、大変な年でした。毎年今年こそは良い年でありますようにと、祈りながらこの年頭の挨拶を書いておりますが、この数年、昨年は良い年であったなんて思うことはありません。
檀信徒の皆様には、良いお年をお迎えのこととお察し申し上げます。
昨年は、台風による水害と、新潟の地震、そして年末は14万人以上が一呑みにされた未曾有の大津波と、大変な年でした。毎年今年こそは良い年でありますようにと、祈りながらこの年頭の挨拶を書いておりますが、この数年、昨年は良い年であったなんて思うことはありません。
昨年11月、娘が七五三のお参りで神社から頂いた冊子を手に取りましたら、表紙のタイトルが『むすひ』とありました。
昔の日本語(大和言葉)で結ばれることを『むすひ』と言っていたようですが、この世の中はあらゆる事が縁と縁が結ばれて成り立っていると言う意味で神道では大切な言葉です。もちろん仏教でも『結縁』と言い、重要な言葉です。
今回のインド洋大津波をうけて、ヨーロッパのキリスト教の神父は「本当に神が居られるのか疑いたくなる」と言ったようなコメントを出していましたが、この世の中は神が支配しているのではありません。仏教や神道が説くように、全ては因縁によって成り立っています。だからこそ私達一人ひとりの行いが大切になってきます。
「どうせこの世の中なんて」、「私一人が頑張ったって」などと諦めてしまうのではなく、人間として正しい(神仏の願いにかなった)行動を一人ひとりが行うことによって、良き縁が結ばれ大きな力となり得ると信じています。
大自然の脅威には逆らうことはできませんが、何があってもあるがままに受けとめ、力強く生きていこうとする真の力は全てのものに与えられています。
文末となりましたが、皆様の無事とご多幸をお祈りして、年頭の挨拶と致します。
昔の日本語(大和言葉)で結ばれることを『むすひ』と言っていたようですが、この世の中はあらゆる事が縁と縁が結ばれて成り立っていると言う意味で神道では大切な言葉です。もちろん仏教でも『結縁』と言い、重要な言葉です。
今回のインド洋大津波をうけて、ヨーロッパのキリスト教の神父は「本当に神が居られるのか疑いたくなる」と言ったようなコメントを出していましたが、この世の中は神が支配しているのではありません。仏教や神道が説くように、全ては因縁によって成り立っています。だからこそ私達一人ひとりの行いが大切になってきます。
「どうせこの世の中なんて」、「私一人が頑張ったって」などと諦めてしまうのではなく、人間として正しい(神仏の願いにかなった)行動を一人ひとりが行うことによって、良き縁が結ばれ大きな力となり得ると信じています。
大自然の脅威には逆らうことはできませんが、何があってもあるがままに受けとめ、力強く生きていこうとする真の力は全てのものに与えられています。
文末となりましたが、皆様の無事とご多幸をお祈りして、年頭の挨拶と致します。
平成17年元旦 明見弘道合掌
今年の行事
修正會 | 正月元旦より3日間 |
涅槃會 | 2月15日 |
春彼岸會 | 3月20日(中日) |
降誕會 | 4月8日 |
開山忌 | 8月1日 |
施餓鬼會 | 8月13日(土曜) |
秋彼岸會 | 9月23日(中日) |
達磨忌 | 10月5日 |
成道會 | 12月8日 |
除夜 | 大晦日 |
年回表
壱周忌 | 平成16年 |
参回忌 | 平成15年 |
七回忌 | 平成11年 |
壱拾参回忌 | 平成5年 |
壱拾七回忌 | 平成元年 |
弐拾参回忌 | 昭和58年 |
弐拾七回忌 | 昭和54年 |
参拾参回忌 | 昭和48年 |
参拾七回忌 | 昭和44年 |
五拾遠年忌 | 昭和31年 |
今年、年回が当たっておられますお宅には、法事の知らせを同封しました。
法事の予定はお早めにお立ていただき、予約はFAXやメールでなく電話でご連絡下さいますよう、お願い申し上げます。
法事の予定はお早めにお立ていただき、予約はFAXやメールでなく電話でご連絡下さいますよう、お願い申し上げます。
東光山ミニ法話
『白隠禅師座禅和讃』その17
辱なくも此の法を 一たび耳にふるる時、
賛嘆随喜する人は、福を得ること限りなし。
賛嘆随喜する人は、福を得ること限りなし。
勿体ないことには、この座禅の教えについて、一度でも耳にして、その素晴らしさを讃え、これに従う人は、幸せを手にすること計り知れないものがあるに違いない。(西村恵信師訳)
「辱ない」は忝ないとも書きますが、近頃余り耳にしなくなりました。恐れ多い、勿体ない、有り難いことに、と言う意味に使います。此の法とは、摩訶衍の禅定、凡夫がこのまま仏になれる道、人間が平等に救われる道、真実の自由を得られる道を指します。
こんな有り難い教えがまたとあろうかと、ちょっと話を聞いただけで、素直に仏法のありがたさを受け入れ、賛嘆し、結構だ結構だと、随喜できるような純真な人は、もうそれだけで充分功徳があるんだ、幸福なんだと白隠禅師はおっしゃっています。
ここに「随喜」という言葉がありますが、これが大切な言葉です。どういうわけか理由は分からないが、有り難くて有り難くてしかたがない、涙が出て止まらないような、宗教的感激を表す言葉として用いられます。
「辱ない」は忝ないとも書きますが、近頃余り耳にしなくなりました。恐れ多い、勿体ない、有り難いことに、と言う意味に使います。此の法とは、摩訶衍の禅定、凡夫がこのまま仏になれる道、人間が平等に救われる道、真実の自由を得られる道を指します。
こんな有り難い教えがまたとあろうかと、ちょっと話を聞いただけで、素直に仏法のありがたさを受け入れ、賛嘆し、結構だ結構だと、随喜できるような純真な人は、もうそれだけで充分功徳があるんだ、幸福なんだと白隠禅師はおっしゃっています。
ここに「随喜」という言葉がありますが、これが大切な言葉です。どういうわけか理由は分からないが、有り難くて有り難くてしかたがない、涙が出て止まらないような、宗教的感激を表す言葉として用いられます。
人間的に完成された人のそばにいると、知らず知らず自分も悟りを開いたような明るい気分になり、清浄な神域に入ると、おのずから心も引き締まってすがすがしい気分になる。また荘厳な雰囲気で、尊い仏像を拝んでいると、もうそのままお浄土へ迎えられたような法悦を感ずる。すべて随喜であります。
この様な宗教的感激ばかりでなく、他人の善行を素直に認めて賛嘆できる心も随喜です。法要に列席することも随喜と言います。さらに広い意味で、嬉しいにつけ悲しいにつけ、常に相手の気持ちになって、喜びを分かち、悲しみを共にすることが、随喜です。
この様な宗教的感激ばかりでなく、他人の善行を素直に認めて賛嘆できる心も随喜です。法要に列席することも随喜と言います。さらに広い意味で、嬉しいにつけ悲しいにつけ、常に相手の気持ちになって、喜びを分かち、悲しみを共にすることが、随喜です。
ところが私どもには、人の幸福を見ると何か喜べない妬みの心がわき、人の不幸を見ると、ひそかにほほえみを感ずるような、さもしい心が有りはしませんでしょうか。人の悪いことは口を極めて非難し、人のよいことは何とかけなしてみたいような、いやしい心がありはしませんでしょうか。口では美しい言葉で褒めながら、或いはいかにも悲しげな声を出し、涙さえ浮かべて同情しながら、腹の中ではペロリと舌を出しているような、はしたない心を持ってはいないでしょうか。それらは、随喜とはほど遠い、恥ずかしい心であります。
また、「話し合いで解決できないことはない」などとよく言われます。暴力や戦争という手段に訴えなくても、お互いによく話し合い、理解し合えば、どんな問題でも平和的に解決できるということで、知性ある人間の社会は、そうでなくてはならないと思います。
しかし、双方が耳をふさいで、ただ自分の言いたいことを話し合うだけでは何もなりません。互いに相手の言うことを聞くことが大切で、話し合いではなく、むしろ聞き合いでなくてはならないと思います。
また、「話し合いで解決できないことはない」などとよく言われます。暴力や戦争という手段に訴えなくても、お互いによく話し合い、理解し合えば、どんな問題でも平和的に解決できるということで、知性ある人間の社会は、そうでなくてはならないと思います。
しかし、双方が耳をふさいで、ただ自分の言いたいことを話し合うだけでは何もなりません。互いに相手の言うことを聞くことが大切で、話し合いではなく、むしろ聞き合いでなくてはならないと思います。
我見と面子を捨て、相手の立場を理解しようとする広い柔軟心を随喜の心と言います。
この随喜の心は、一人ひとりを幸福に導き、世界平和への道しるべとなることでしょう。
(故山田無文老師の著書参照)
【護持費】のこと
この護持費は、当寺を護持するため、檀信徒全員が平等に負担するとの趣旨でお願いいたしております。
同封の「護持費納入のお願い」をお読みいただき善勝寺にご縁のある皆様、一人でも多くの方より納入いただきますようお願い申し上げます。
霊園などに墓地がある方は、納入は任意であり義務はありませんが、護持費未納の方には六月末発行の『善勝寺だより』(お盆号)から発送を止めさせて頂くこととなりますのでご了承ください。ただし、葬儀法要などの依頼には納入者と区別無く承ります。
同封の「護持費納入のお願い」をお読みいただき善勝寺にご縁のある皆様、一人でも多くの方より納入いただきますようお願い申し上げます。
霊園などに墓地がある方は、納入は任意であり義務はありませんが、護持費未納の方には六月末発行の『善勝寺だより』(お盆号)から発送を止めさせて頂くこととなりますのでご了承ください。ただし、葬儀法要などの依頼には納入者と区別無く承ります。
【大般若札】のこと
同封いたしましたお札は、大般若転読祈祷といって、正月三日間、仏法興隆、五穀豊穣、社会の平和、山内と檀信徒皆様の無事を祈願いたしましたおふだです。 玄関に貼られるか、仏壇の中に入れて下さい。
昨年のお札はお寺にご持参いただければお炊き上げ致します。
毎年正月三が日10時より『大般若祈祷』を行っていますので、皆様にお参り頂き、その後書院にて年頭の挨拶をさせていただくのが望ましいと思っています。ご家族揃ってお参り下さいませ。
昨年のお札はお寺にご持参いただければお炊き上げ致します。
毎年正月三が日10時より『大般若祈祷』を行っていますので、皆様にお参り頂き、その後書院にて年頭の挨拶をさせていただくのが望ましいと思っています。ご家族揃ってお参り下さいませ。
花園会のコーナー
米寿・百歳の方はお申し出下さい
花園会員(檀徒とその同居の家族の方)で米寿(数えの88才)と100歳をお迎えの方には本山の管長様からお祝いの手紙に添え記念品(輪袈裟)が頂けます。
今年は大正7年生まれの方、明治39年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられないかたがその対象となります。
また今年からは、成人(20才)となられた方への記念品もあります。
対象者がおられましたらご連絡下さい。当寺で手続きいたします。
今年は大正7年生まれの方、明治39年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられないかたがその対象となります。
また今年からは、成人(20才)となられた方への記念品もあります。
対象者がおられましたらご連絡下さい。当寺で手続きいたします。
役員会議事録より
12月14日と15日、伊香保温泉「岸権」を会場として、主に次年度予算の審議を行うための『定例役員会』並びに研修会を開催しました。
以下審議・決議内容を報告します。
以下審議・決議内容を報告します。
- 現状報告。
今年度入檀者数、これまでの収支内 容、避雷針工事が完了したことなどを報告。 - 今年度の施餓鬼会に関する意見と来年度以降の課題。
新盆の方には位牌を持参してもらい中卓に祀り供養する。
あとは、今年度に準じて行う事を申し合わせした。 - A区墓地(旧墓地)通路の工事に関すること。
雨天時水はけが悪い箇所があるため、コンクリートの通路をやり直す。
工事は与川さんに依頼。 - 墓地用地並びに駐車場拡張に関すること。
計画案が承認され、住職と松村氏・関根氏が地主との交渉に当たる事を決定。 - 平成17年度行事・事業計画。
イ、行事は例年の如く
ロ、墓地用地、駐車場用地が確保できたら、申請して工事をする。
ハ、A区墓地内通路改良工事。
その他、必要とされる補修・修繕などは、住職に一任。 - 書院使用に関する御礼の基準金額の改定。(会食を伴う場合のみ)
一部屋3千円。二部屋5千円。
(現行は一部屋5千円。二部屋1万円) - 平成17年度一般会計予算案承認に関する件。
16年度からの繰越金が2千万円。17年度の総収入を6千百万円と見越し、総額8千百万円余の予算書案が、原案通り承認されました。
通常経費はすでに開示してあります平成15年度の決算内容にほぼ準じ、他は基本財産取得費となっています。 - その他。
青壮年部から、除草・殺虫剤散布並びに彼岸花の移植作業など、1年間の活動内容を報告。
以上。
会議の後は、温泉を堪能し忘年会で懇親を深めました。
翌15日は、小野上村の如意寺様にお参りしました。本堂にて読経の後、住職から寺の歴史など説明を受け、境内を散策しました。帰りにはおみやげまで頂戴し一同恐縮した次第です。
翌15日は、小野上村の如意寺様にお参りしました。本堂にて読経の後、住職から寺の歴史など説明を受け、境内を散策しました。帰りにはおみやげまで頂戴し一同恐縮した次第です。
編集後記
- 遅くなってしまいましたが『善勝寺だより』正月号をお届けします。
大晦日には午後から大雪となり、除夜の人出を心配しましたが、5時頃には雪もやみ、風もなかったので、例年と変わらぬにぎわいで、除夜の鐘をつくことができました。
役員の岡部さん、寺前の野本さんには雪かきをして頂き大変助かりました。この場を借りて、御礼申し上げます。 - 次に、今年も正月三が日、多くの方が、年始においで下さいました。本当に有り難いことと感謝致しております。
ただ、数年前より午後は書院での接待は行っていません。失礼とは存じましたが、午後お出かけ頂いた方には、玄関で応対させて頂きました。 - 次号は、3月彼岸前に発行の予定です。
弘道