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第65号 年末号(平成20年12月25日発行)

善勝寺だより 第65号
平成20年12月25日発行
発行責任者 明見弘道
今年も余すところあとわずかとなりましたが、檀信徒の皆様には、如何お過ごしでしょうか。
昨年よりこの『善勝寺だより』正月号ではなく年末号として、お届け致しております。

善勝寺における今年の出来事ですが、お寺にとって第1番の出来事と言いますと、庫裡の建設が始まったことです。4月22日の地鎮祭に始まり、7月26日の上棟式を経て現在に至っています。足場も外れ内部はほぼ完成していますが、犬走りや雨落ちなど外工事全て完成するのは1月下旬の予定です。
2月になって引っ越しをしようと考えています。
第2番目として挙げられるのは、墓地区域の拡張です。墓地の区域変更などに関する許認可が、県の管轄である保健所から、市に移管され、市の条例に沿っての申請ということで、周辺住民に対する説明会など、何かと大変だったのですが、1年がかりの事務手続きの末、5月に認可がおりました。小区画に前もって予約されておられた方も、本契約を済まされ、ポツポツと石塔が建ちだしました。これで小区画・普通区画・特別区画と3種類、各々東西の向きで六通りの墓地が確保され、様々なニーズに適応できることになりました。条例により、今後5年間は墓地拡張の申請ができないことになっていますが、今年の申請区画は400区画ですので当面は安泰です。

次に、佐野市の法雲寺住職との出会いから、本堂西側に『水琴窟』ができました。4月8日お釈迦様の誕生日に完成し、地名をいただき、『共和の泉』と名付けました。澄んだいい音が響いています。

以上が当寺における主なニュースですが、皆様のお宅ではどんなことがありましたか。
文末となりましたが、今年の皆様方のご厚情に感謝しつつ、来年も、檀信徒皆様にとって、良いお年でありますよう、心より祈念申し上げます。
(年末・年始のことは、後述致しますので是非お読み下さい)

明見弘道合掌

来年の行事

修正會
正月元旦より3日間
涅槃會
2月15日
春彼岸會
3月20日(中日)
降誕會
4月8日
開山忌
8月1日
施餓鬼會
8月13日(木曜)
秋彼岸會
9月23日(中日)
達磨忌
10月5日
成道會
12月8日
除夜
大晦日

平成21年正当年回表

壱周忌
平成20年
参回忌
平成19年
七回忌
平成15年
壱拾参回忌
平成9年
壱拾七回忌
平成5年
弐拾参回忌
昭和62年
弐拾七回忌
昭和58年
参拾参回忌
昭和52年
参拾七回忌
昭和48年
五拾遠年忌
昭和35年
来年、年回が当たっておられますお宅には、すでに法事の知らせを郵送致しておりますが、法事の予定はお早めにお立ていただき、予約はFAXやメールでなく電話でご連絡下さいますよう、お願い申し上げます。

東光山ミニ法話

『般若心経』その9

無苦集滅道

お釈迦様は菩提樹の下で七日間の座禅をされ、12月8日の朝、明星を見てお悟りを開かれたと伝えられております。
2,500年前、お釈迦様が実際に座っておられたという菩提樹はその後、老木となり枯れてしまいますが、スリランカの寺院には、その木の種で育った菩提樹がありました。そこで、その木の種を同じ場所に植え、現在30メートほどの大木になっています。
この菩提樹そのものが信仰の対象であり、ここはブッダガヤ(ボーダガヤ)という地名となり、仏教四大聖地の一つであります。ここには、日本を始め、タイ、チベットといった各仏教国の寺院が多く建てられており、大勢の人々がお参りしています。
実は、善勝寺にあるインド菩提樹、このブッダガヤの菩提樹の種から育ったもので、2,500年前の元々の木から言うと、4代目つまり曾孫に当たります。

平成3年、ブッダガヤでの法要の引き出物がこの菩提樹の種でして、私の友人が日本で育てて、平成4年私の晋山(住職になって入寺すること)の祝いにと言って小さな苗をくれました。その後徐々に大きい鉢に植え替え、冬は室内に入れ大切に育ててきました。この4、5年はフォークリフトを使って車庫の中に移動し、冬中暖房していましたが、これにも限界があると考え、今建設中の庫裡の内に植えることにしました。この部屋は日当たりが良く、吹き抜けになっていますので6、7メートルまでは成長してくれるものと思います。

余談が長くなりました。話を元に戻すことにします。お釈迦様は、お悟りの内容を修行の仲間であった、5人の比丘にお話しされました。場所はサルナート(鹿野苑)と言われるところで、ブッダガヤから200キロほど離れております。

こでの説法を「初転法輪」と言い、そこで話された内容が、『四諦』と前回解説いたしました『十二因縁』であったとされ、仏教の始まりであります。

今回は『四諦』、四聖諦とも言い4つの真理です。
第1が苦聖諦。人生は苦であるという真理。肉体的な苦、精神的な苦、思い通りにならないと言うことも苦という漢字で現されています。人生は苦であると徹底的に諦める(明らかにする)ことが第一の真理であります。
2番目は集聖諦。人生の苦悩はどこから来るのか、様々な縁が集まって苦の原因(無明)を作っているのだという真理。
3番目は滅聖諦。苦の原因と作っている無明を滅することによって、苦悩から解放されることが出来るという真理。
4番目は道聖諦。苦が発生する原因である無明を滅するための方法として『八正道』というものを示されました。

正しい見方(正見)、正しい思考(正思惟)、正しい言葉(正語)、正しい行為(正業)、正しい生活(正命)正しい努力(正精進)正しい憶念(正念)、正しい禅定(正定)。
以上が四諦八正道と言われるもので、仏教の基本とされているのですが、般若心経では『無苦集滅道』とあり、四諦を否定します。これは『空』を徹底的に見極めた、あるいは般若の智慧と言う立場から見ると、と言う前提があってこその表現であります。

(つづく)

花園会のコーナー

米寿・百歳の方はお申し出下さい

花園会員(檀徒とその同居の家族の方)で米寿(数えの88才)と100歳をお迎えの方には本山の管長様からお祝いの手紙に添え記念品(輪袈裟)が頂けます。
平成21年は、大正11年生まれの方、明治43年生まれの方、またそれ以上でまだ受けておられないかたがその対象となります。
対象者がおられましたらご連絡下さい。当寺で手続きいたします。
6月までにお申し込みいただければ施餓鬼会に皆様の前で授与できます。

役員会議事録より

12月18日と19日、月夜野町上牧温泉「辰巳館」を会場として、主に次年度事業と予算の審議を行うための『定例役員会』並びに研修会を開催しました。
以下審議・決議内容を報告します。

  1. 現状報告
    新庫裡の工事進捗状況。今年度入檀 者数、11月末までの収支に関する ことなど現状を報告。

  2. 平成21年度行事・事業計画
    イ、行事は例年の如く。
    ロ、本山団参(10月17日・18日)
    ハ、現在の庫裡解体(20年3月の予定)
    ニ、第2客殿の設計。
    現在の庫裡の場所に、大玄関・位牌堂・8畳2間・トイレ・炊事場等を建設予定。第2客殿の建設は、22年度予算に計上し同年度中に完成予定。

  3. 平成21年度一般会計予算案を原案通り承認

  4. その他、公衆電話取り外しの件

以上
翌日19日は、近くの迦葉山弥勒寺、並びに吉祥寺に参拝し、昼食を戴いて帰りました。

事務局からのお知らせとお願い

平成21年度護持費納入の件

この護持費は、当寺を護持するため、檀信徒全員が平等に負担するとの趣旨でお願い致しております。
同封の「護持費納入のお願い」をお読みいただき善勝寺にご縁のある皆様、一人でも多くの方より納入いただきますようお願い申し上げます。
毎年、振替用紙をなくしたので送ってほしいという方があります。納入期限は、3月末日となっていますが、まだ先だと思わないで、早めにお振り込み頂ければ有り難いのですが……。
数年前から共和地区の方も役員による集金ではなく郵便振替で納入していただくことになりました。
ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

公衆電話取り外しの件

書院脇にありました、公衆電話のことですが、携帯電話の普及に伴い公衆電話を利用される方が少なくなりました。電話の中に入っているコインは年間で200円程度です。経費のことも考え1月中旬に取り外すことに致しましたので、ご了承願います。

葬儀に関すること

善勝寺墓地に埋葬される方は、「墓地使用規則」並びに「合同船納骨規定」により当寺が葬儀を執行することになっています。
時折、葬儀を終えられてから連絡いただくことがあります。
「戒名だけお願いすればよいと思った」あるいは、「遠方だから葬儀に来てもらえないと思った」また、「施設でお別れ会をしたので葬儀は必要ないと思った」などの理由からです。
葬儀の形態、場所にかかわらず、当寺の墓地に埋葬される方がお亡くなりになった場合、葬儀の日程などを決められる前に、必ずご一報下さいますようお願い致します。

ご案内

除夜の鐘と修正会

『除夜の鐘』は、11時半から撞き初め、108撞き終わるのは0時半頃です。行く年に感謝し、来る年の無事を祈って心を込めて撞いて下さい。撞き方のコツですが、強く打つのではなく、軽く引いて撞木の重さでそっと撞くといい音になります。
観音堂に、団子入りの善哉と、お酒などの用意があります。

正月元旦から3日まで、午前10時から『修正会』大般若祈祷を行います。
檀信徒皆様の一年の無事を祈ると同時に、五穀豊穣・世界の平和を皆様と共に願う行事です。お参り下さった方には、「般若札」と年賀の品を差し上げています。3日間の内で、都合のよい日、午前10時までにお参り下さいませ。

編集後記

  • 『善勝寺だより』年末号(65号)をお届けします。
  • 来年度の寺会計のことですが、かなり緊縮した予算となりました。できるだけ節約して、22年度第2客殿の建設に備えたいと思っています。
  • 次号『善勝寺だより』は、3月彼岸前に発行する予定です。
  • では、良いお年をお迎え下さいませ。
埼玉の永代供養、墓じまいのご相談は善勝寺
〒365-0013
埼玉県鴻巣市境147
TEL.048-569-0810
FAX.048-569-2294
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