善勝寺だより|選ぶ時代の選ばれている寺『永代供養の善勝寺』どなたでも納骨できる、永代供養墓『東光山合同船』

善勝寺だより

善勝寺だより 善勝寺だより 第51号
平成17年7月1日発行
発行責任者 明 見 弘 道
(2ページ)
永代供養の善勝寺

東光山ミニ法話

 『白隠禅師座禅和讃』その19

 

     因果一如の門開け、
       無二無三の道直し。

『華厳経』に「初発心の時、即ち正覚を成す」と言う言葉がありまして、私達が真実、人類のため社会のためと菩提心を起こすと、その時もう、悟りを開いたも同じこと、仏になったも同じことという意味です。

アメリカに行く飛行機に乗ったと言うことはアメリカに着いたも同じことであります。世界の全ての人々が、過去の恨み憎しみを捨て平和を願うのであれば、世界は平和になったも同じ事です。

私達は、まず何よりもよい願心を起こすことが大切であります。そしてよい願心が発せることは、本来仏だからでもあります。

原因の中にすでに結果があり、結果の中に全ての原因がすくいとられる。この微妙な道理のわかることを、「因果一如の門開け」と白隠禅師はうたわれたのであります。

『法華経』というお経は、大乗の精髄と言われ、経中の王とも讃えられる大切なお経でありますが、「妙法蓮華経」と言うこのお経の名題は、この不二の妙法を蓮華に喩えられたものであります。蓮華という花は、インドや中国で最も尊ばれる花ですが、花が開くと同時に、もうその中にちゃんと実ができています。華果同時であります。また蓮華は清水の中には咲きません。泥田の中でないと咲きません。煩悩の泥を捨てずして、そのままそこに菩提の花を咲かせ、生死の垢を離れずして、そのままそこに涅槃の花を開かせる教えを、大乗と名付けられます。

「まかぬ種は生えぬ」という諺がありますが、「未来の果を知らんと欲せば、現在の因を見よ、過去の因を知らんと欲せば、現在の果を見よ」と経典には示されてあります。現在の原因の中に、未来の結果はちゃんと含まれており、現在の結果の中に、過去の原因ははっきり現れているのであります。

こう見てゆくと、一日一日を踏みしめて堅実に歩んでゆくことが、私達のよりよい未来を開く唯一の道であります。

永代供養の善勝寺この秋は雨か嵐か知らねども、
   その日のわざに田草取るなり。

損とも得とも、苦とも楽とも思わず、ただひとすじにその仕事に日々を打ち込んでいける生活こそ、望ましいのであり、これこそ未来に通じる充実の生活といえるでしょう。

次に、『法華経』には「唯だ一乗の法のみ有り、二も無く亦三も無し」とあります。そこを白隠禅師は「無二無三の道直し」と歌われたのであります。

二・三と言うのは声聞乗・縁覚乗そして菩薩乗を言うのですが、お釈迦様も相手に応じて様々な方便を用いられたのであり、最終的には全ての人々を救いたいという目的・願いをもっておられたことは疑いようもありません。

そこで、「因果一如無二無三の世界」こそ、私達の行き着くべき彼岸であります。

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